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大津でフェアトレードチョコのバレンタインイベント-試食と映像上映

「ねこのひたい」店長の甘中裕美子さん。フェアトレードのチョコレートをバレンタインのプレゼント向けにラッピングしたコーナーで

「ねこのひたい」店長の甘中裕美子さん。フェアトレードのチョコレートをバレンタインのプレゼント向けにラッピングしたコーナーで

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 フェアトレード商品や無農薬農産物などを販売する「ねこのひたい」(大津市長等2、TEL 077-525-6674)で2月9日、バレンタイン企画としてフェアトレードチョコの試食と映像「おいしいチョコレートの真実」の上映を行うイベントが開かれる。

昨年の映画上映の模様

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 フェアトレードチョコとは、大人が労働対価に合った賃金を得て、無農薬・持続可能な農法で育てたカカオから育てたもの。同店では、「オルター・トレード・ジャパン」「ピープル・ツリー」「第三世界ショップ」の3社のチョコを販売する。「オルター・トレード・ジャパン」は、インドネシアで栽培・加工したカカオを日本で商品化しており、ほか2社は、ボリビアなど南米産のカカオを使いスイスで加工している。「ほとんどのチョコが乳化剤を使わず、長い時間をかけてかき混ぜるため、口の中でとろけるおいしさが特徴」という。当日は、これら18種類のチョコを試食するほか、同じくフェアトレードのドリンクを試飲する。

 同映像は、フェアトレードの「てんとう虫チョコ」を販売するエースが制作したドキュメンタリー。世界全体の43%のカカオを栽培するアフリカのコートジボアールの農園では、主に小学生から中学生くらいまでの子どもたちが危険な農機具や農薬を使い、炎天下の中、奴隷として働かされている。国際的なカカオの市場価格の暴落のため、政府による買い取り価格が低すぎ、設備や農機具などを買うことも、生活費や人件費もままならず、児童労働に流れてしまう。子どもたちは、さらわれたり、親に売られたり、勉強をさせる・給料のいい仕事があるなどとだまされて連れて来られるのだという。

 カカオはプランテーションによる換金作物。アフリカなどの広大な土地に、先進国の大資本による大規模農園を設け、大量に単一作物を作り、先進国等に輸出し、外貨を得る手段だが、カカオの国際相場はロンドンやニューヨークの市場で投資家によって決定され、生産者が決めることは出来ない。そのため、安価な労働力を求め児童労働が行われたり、農薬の使用や大規模な農地化による環境破壊が問題にもなっている。

 「バレンタインの時だからこそ、チョコが出来上がる背景を知ってもらうとともに、チョコに限らず、グローバル経済のゆがみを考えてみてほしい」と甘中(かんなか)裕美子店長。「小学生のとき、5年間マレーシアに住んでいて、物乞いをしている同じ子どもを見て衝撃を受けたことが原点」とも。

 開催時間は10時30分~12時30分。映像本編や関連映像の上映時間は計50分間で、フェアトレードチョコについての説明の後、試食会を行う。会場は同店がある「まちなか交流館 ゆうゆうかん」2階のコミュニティーホール。参加費は800円(小学生以下500円)。先着20人。申し込みは電話で受け付けている。

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