湖国三大祭の一つ「大津祭」が10月11日・12日、大津市中心市街地で開催される。ベルギー製ゴブラン織の見送り幕など豪華な懸装品に飾られた13基の曳山(ひきやま)が市内を巡行し、初秋の大津を彩る。
同祭は、江戸時代初め鍛冶屋町塩売治兵衛(しおうりじへえ)が狸面(たむきめん)で踊ったことが始まりとされ、1638年から三輪の曳山を作り元禄・安永年間に現在の曳山が整えられた。
同祭が1週間後に迫った今月5日、曳山を組み立てる「山建て」が行われ、雨で1基が山建てを延期したが、12基が姿を現し祭までの雰囲気を盛り上げ始めた。11日の宵宮では、夕刻から「コンコンチキチン」の祭りばやしが響き、無数のちょうちんが優雅な曳山の姿を夜空に浮かび上がらせる。12日の本祭では、13基の曳山が9時30分に天孫神社前(大津市京町3)を出発し夕方まで市内を練り歩く。
地元の丸屋街商店街では両日、「金魚すくい」「たこ焼き」などさまざまな屋台が出店するほか、お茶や日本酒を無料で提供するサービスも実施する。同商店街関係者は「祭の間はいろいろな企画を計画しているのでたくさんの人に来ていただいて楽しんでもらい、地域の活性化につなげたい」と期待を寄せる。
開催時間は、11日宵宮=夕刻~21時、12日本祭=9時~17時30分。