厚生労働省が12月13日に「平成27年都道府県別生命表」を発表し、滋賀県の男性の平均寿命が全国1位(81.78歳)となった。女性は4位(87.57歳)。
1965(昭和40)年から5年ごとに実施されている同調査は、今回で11回目。前回(2010年)まで男性1位だった長野県を抑えて、滋賀が初の1位となった。
厚生労働省の調べでは、滋賀県の男性は、脳血管疾患による死亡率の低さ全国1位、がんによる死亡率の低さが全国2位。これらの背景には喫煙率の低さや食塩摂取量の低さなどがある。
三日月大造滋賀県知事は「本県の男性における平均寿命日本一の知らせを聞いて大変うれしい。この結果には、健康推進員の地域における地道な活動、『ふなずし』で知られる発酵文化、琵琶湖を中心とする豊かな自然環境のもとで送るライフスタイルなども影響していると思う」とコメントした。
伝統的な滋賀の食文化を研究している堀越昌子滋賀県大学名誉教授は「滋賀県には、ふなずしに代表される発酵文化が古くから存在する。良質の乳酸菌を豊富に含んでおり、腸内環境の改善など健康に影響があるとされている。また、小鮎などの小魚を丸ごと食べることも多く、骨が強く、平均身長も高い。近江米の産地でもあり、米、魚、豆、野菜、発酵食の食事バランスの良さも長寿の要因だと思う」と話した。