Bリーグ1部の滋賀レイクスターズユースチーム(U15)と滋賀県の2020年度ターゲットエイジ強化指定選手の初練習が7月4日、北大津高校(大津市仰木の里)で開催された。
ターゲットエイジ強化指定選手とレイクスターズU15の選手に指導する根間コーチ
滋賀レイクスターズと滋賀県バスケットボール協会が協力し、2024年に滋賀県で開催される国民スポーツ大会に向け選手を育成するために今年1月に協定を締結。2024年度に高校2年生で早生まれの生徒と高校1年生の生徒が主力となることから、4年後に向けて現時点で中学1年生の早生まれの生徒と小学6年生の児童を「ターゲットエイジ」とし、滋賀レイクスターズユースチームの練習に参加してもらい強化を図ることが決まった。
2月にトライアウトを実施し、ターゲットエイジ強化指定選手24人が合格した。4月には練習を始める予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期に。5月からオンラインでトレーニングを始め、6月から滋賀レイクスターズU15の練習を再開していた。小学生の受け入れ態勢が整ったことから、ターゲットエイジ強化指定選手の練習を開始した。
4日は中学3年生7人、中学2年生3人、中学1年生17人(うち5人が強化選手)、小学6年生19人が参加。練習の前に強化選手24人の入団セレモニーが行われた。滋賀県競技力向上対策本部より強化選手代表の打出中学1年の加藤暖士(はると)君に強化選手指定書が授与された。加藤君は「最初の1年は、まず仲良くなって、楽しいプレーができるようになりたい」と話した。
レイクスターズU15のトレーナー上野拓海さんがストレッチや体の使い方を指導した。滋賀レイクスターズスタッフの岩井憲吾さんは「新型コロナウイルスはもちろん、休校期間が長かった子どもたちのけがや熱中症にも注意して、練習強度を徐々に上げていく。トレーナーからから体の使い方を学ぶことで、けがをしにくくなり、新しい技術も覚えやすくなる。体が成長していくときにトレーナーから指導を受けることは重要」と話す。
U15ヘッドコーチの根間洋一さんは子どもたちに「考えること」を指導した。根間コーチは「練習で技術だけを教えて、試合のときに考えるのではなく、普段から状況を認知し、判断し、操作するように指導している。人任せではなく、当事者意識を持って取り組んでほしい」と話す。
根間コーチは「休校期間中に子どもたちを励まそうとオンラインで面談をしたが、ほとんどの子がドリブルやランニングなど自宅でできることをしていて驚いた。子どもたちを預かっている責任を感じているが、うまくなるのは彼ら自身。彼らを引っ張っていくのではなく、きっかけを与え、彼らが行きたいところに連れて行けるように環境を整えたい」と話し、選手にも「2024年の国スポに出場するための練習の場ではなく、なりたい自分になるための場所にしてほしい」とエールを送った。