「生誕90年 平山郁夫展 悠久のシルクロード」が9月5日から、佐川美術館(守山市水保町)で開催される。
「○善国妃子(楼蘭の王女)」1976年 箱根・芦ノ湖 成川美術館 蔵(○は善におおざと)
生誕90年を記念して、平山郁夫が生涯のテーマとして描いたシルクロードシリーズを展示する。15歳の時広島で被爆した平山は、仏教に救いの道を求め、東西文化交流の道であるシルクロードを行き交うキャラバン隊に平和を見いだした。1968(昭和43)年にアフガニスタンを訪れて以来、40年間で150回以上シルクロード各地を旅行し、シルクロードを往来した古の旅人たちに思いをはせてその姿を鮮明に描いた。
展示では大画面(びょうぶ装)作品を中心に紹介し、平山の画業を振り返る。同美術館の担当者は「大画面で構成された作品は、平山郁夫独特の色彩豊かで叙情的あるいは幻想的な作風と相まって、その場にいるかのような空気感や臨場感を味わうことができる」と話す。
色彩豊かな作品が多く、桜蘭遺跡で発見されたミイラを描いた「○善国妃子(楼蘭の王女)」(○は善におおざと)の青色は「平山ブルー」と称される。担当者は「日本の伝統的な画法を忠実に守り続けた平山郁夫作品ならではの魅力を感じてほしい」と呼び掛ける。
9月19日にはシルクロードの風景画をモチーフにした砂絵のワークショップも実施する。対象は小学3年~中学生。ワークショップの参加費は300円。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館。入館料は大人=1,000円、大学・高校生=600円、中学生以下無料。11月23日まで。マスク着用、アルコール消毒などの新型コロナウイルス感染予防対策を行っている。感染予防のために休館日や営業時間を変更する場合は、ホームページで告知する。