滋賀レイクスターズ(大津市におの浜)が2月28日、車の中から試合観戦する「ドライブインパブリックビューイング」を三井アウトレットパーク滋賀竜王(蒲生郡竜王町)駐車場で開催した。
三井アウトレットパーク滋賀竜王の駐車場に設置された大型モニター
「ドライブイン パブリックビューイング」は、新型コロナウイルス感染拡大防止を図りながら試合観戦をする方法として、Jリーグ名古屋グランパスやヴィッセル神戸などが昨年7月に実施。Bリーグでは初の試みとなった。
駐車場内に300インチの大型ビジョンを2台設置し、豊橋市総合体育館(愛知県)で開催されたアウェイゲーム三遠ネオフェニックス対滋賀レイクスターズ戦の中継映像を映し出した。多数の応募の中から抽選で選ばれた約140台が車の中から試合を観戦。音声は車内のカーステレオのFMラジオで受信し、試合前やハーフタイムなどは滋賀レイクスターズのホームゲームでアリーナDJを担当している仙石幸一さんと滋賀レイクスターズ育成アシスタントディレクターの寺下太基さんの解説音声を流した。滋賀のホームゲーム開催時と同じ音声スタッフが担当し、試合の進行に合わせて応援音声や音楽でホームゲームのような演出をした。
滋賀の釜渕俊彦社長は「コロナ禍だからこそできるイベントを開催したいと思った。三井アウトレットパークさんが広大な駐車場をお持ちなので実現できて感謝している。個々の車の中での試合観戦だが、わざわざ同じところに集まるというのは、この状況の中で皆さんが人と人とのつながりを求めているからではないかと感じた。今シーズンは会場では声を出しての応援はできないが、車の中で声を出して応援していただける。ワイパーやヘッドライトの点滅など車の中にいても一緒に楽しめるのがドライブインパブリックビューイングのいいところ」と話した。
試合は滋賀が最大で16点リードしていたが、試合時間残り4分38秒、三遠の得点で74-73の1点差まで詰められる。残り3分11秒、前田怜緒選手がゴール下に切り込み得点を決め、さらにバスケットカウント。パブリックビューイングの会場は、車の外にまで聞こえるほどの声援で盛り上がりを見せた。滋賀が77-81で勝利すると、車が一斉にハザードランプを点滅させ、勝利を分かち合った。
野洲市から参加した女性は「ホームで見ているような気分で、車の中で大きな声を出して盛り上がれた。今までアウトレットパークに来る機会はあまりなかったが、買い物もできてよかった」と喜んだ。
広報担当者は「ハザードランプなどの普段と違う楽しみ方をしていただけてよかった。マグニーのぬいぐるみや応援グッズを飾って車の中で楽しむ工夫をされていたのが印象的だった」と話した。