シェアオフィス「billage(ビレッジ) OTSU JR石山駅前近江鉄道ビル」(大津市粟津町)が4月1日、JR石山駅前にオープンする。
Wi-Fi、コンセント、複合機などのビジネスに必要な設備をそろえた貸事務所で、1~3人用の個室を占有できるレンタルオフィスプランと、オープンスペースを利用できるフリーアドレスのコワーキングプランがある。入り口は顔認証で鍵の開閉をするシステムで、無人で対応する。起業する際のオフィスとしてや、新型コロナウイルスの影響でオフィスの分散化を図る企業のサテライトオフィスとしての活用を見込んでいる。
billageを運営するMJE(大阪市中央区)は、2018(平成30)年にbillage OSAKA野村不動産御堂筋本町ビルを開業。大阪や渋谷などにシェアオフィスを運営している。2020年にフランチャイズ展開を始めた。近江鉄道(彦根市)は石山駅前近江鉄道ビルを一般企業に貸し出していたが、新型コロナウイルスの影響でできた空きスペースの有効利用としてシェアオフィスのフランチャイズ運営を始めることになった。
近江鉄道不動産部の三浦弘輝さんは「滋賀は大阪や京都に通勤する人も多く、JR石山駅の利用者数は県内で3番目に多い。新型コロナの影響で在宅勤務をしている人も、自宅では集中できないという声を聞く。サードプレイスとして利用していただければ」と話す。
billage OSAKAでは異業種交流会「ムラビトナイト」や、25歳以下の起業家向けのビジネスコンテスト「U-25 KANSAI PITCH CONTEST」などを開催して、起業家同士や、起業家と大企業を結ぶ取り組みも実施している。MJEの辰巳晃一さんは「イベントを通して、実際に大企業から若手起業家に仕事の発注が入ったり、会員同士でビジネスチャンスを広げたりする事例もある。石山もそのような場になれば」と話す。
三浦さんは「近江鉄道は鉄道事業だけでなく、バス、タクシー、サービスエリアの運営など幅広く展開している。石山だけでなくほかにも拠点があるので、ウィズコロナの時代のニーズを取り込んで、今後も展開していきたい」と意気込みを見せる。
営業時間は9時~21時。土曜・日曜・祝日休業。