Bリーグ滋賀レイクスターズ専属のチアリーダー「レイクスチアリーダーズ」に昨シーズン所属していたMANAMI(大西真菜美)さんが8月23日、NBAアトランタ・ホークスのチアダンスチームのオーディションに合格した。現在、渡米に向け準備をしている。
アトランタ・ホークスチアダンスチームのオーディションに合格した大西さん
大西さんは昨シーズンにレイクスチアリーダーズに加入し、シーズン途中の2021年4月9日渡米。NFLアトランタ・ファルコンズのチアダンスチームのオーディションを受け、不合格となるも、ホークスのチアダンスチームのオーディションを受けて合格した。大西さんは「アトランタのダンススタジオでホークスのダンサーと話をするうちに、NBAチアはダンスのレベルも高く、ハードルも高いが、この人たちと一緒にやってみたいと感じた」と振り返る。
ホークスのオーディションでは、1次、2次のダンス審査の後、グループに分かれて会話をするコミュニケーションスキルの審査や、ディレクターによる面接を通過した人が2日間のダンスキャンプに参加した。大西さんは「ダンスキャンプの最後には地元の客の前で踊る『ショーケース』があり、2日前に教えてもらったばかりのダンスを、動画も曲もない中で記憶だけで完成させる必要があった。寝ずに踊り続けて、振り付けを体に染み込ませて本番に挑んだ」と話す。
大西さんは高校時代にチアリーディングを始め、キャプテンとして高校日本一になり、大学時代は日本代表のキャプテンとして世界大会で優勝した。ガンバ大阪のチアダンスチームを経て、2020年2月にアメリカのチアダンスチームのオーディションを受けるも、新型コロナウイルスの影響で途中帰国した。再挑戦を考えている時にレイクスチアリーダーズの川中尚子ディレクターと出会った。川中さんはNBAサクラメント・キングスのダンスチームで活動後、指導者をしている。大西さんは「チアリーディングとチアダンスは踊り方が違い、リーディングの踊り方が染み付いていたが、川中ディレクターからチアダンスを学んだ。レイクスチアリーダーズはたくさんのテクニックを取り入れていて、学ぶことが多かった。技術だけでなく、どんな状況でも鼓舞し続けるエンターテーナーとしてのマインドも教えていただいた」と感謝する。
「滋賀のブースターは温かく、1年もパフォーマンスしていないのに、私のアメリカ挑戦を応援してくれて、クラウドファンディングにも支援してくれた。今までの歴代のレイクスチアの皆さんが築いてくれたチアとブースターの関係性のおかげだと思うので、感謝している」とも。
現在、ビザ獲得のために日本で準備をしている。アメリカではチアリーダーはロールモデル(社会の模範)とされ、仕事とチアを両立させることが求められている。大西さんは「NFLのチアには医者や弁護士もいる。NBAは試合数が多く、チームでの活動時間が長いが、皆ダンス講師などと両立している。オーディションに合格しても、仕事を見つけ、ビザを獲得しないと渡米することができず、チームに合流できない。以前は、日本の企業で働いて貯金をしてからチアに挑戦する人が多かったが、私の得意とする宙返りなどのパフォーマンスを見せるには、若いうちに挑戦したかった。完全リモートで働ける日本の会社を探している」と話す。
大西さんは「仕事やビザなど、まだクリアしないといけない課題があるが、私が挑戦することで、金銭面でアメリカ挑戦を迷っている人たちのハードルを下げられたら。若いうちにアメリカで経験を積んで、日本でのセカンドキャリアに生かしたい」と意気込みを見せる。