ホタルの飛翔地を散策してもらう「守山ほたるパーク&ウォーク」が5月22日、守山市内で始まる。
JR守山駅からホタルの飛翔地である三津川河川公園、目田川河川公園を通り、守山市民運動公園内のほたるの森資料館までの約3キロの道のりを徒歩、もしくは「ほたるシャトルタクシー」に乗車して散策してもらう。昨年と一昨年は新型コロナウイルスの影響で中止したことから、3年ぶりの開催となる。
オープニングセレモニーとして、22日には市民劇団「もりやまふるさと劇団」による「リバーサイドホタル2022」の公演が守山市役所大ホールで開催する。期間中には、和太鼓の演奏や星空映写会、地元ガイドが案内するウオーキングイベントなども実施する。
守山市は、古くからゲンジボタル(守山ボタル)の群生地として知られていたが、戦後、農薬や家庭排水による水質悪化などが原因でゲンジボタルが絶滅した。市は1979(昭和54)年から「ホタルのよみがえるまちづくり事業」に取り組み、鳩の森公園(守山市播磨田町)内に人口河川と研究室を整備し、室内でのゲンジボタルの人工飼育やホタルの餌になるカワニナの養殖を行い、同公園内に人工飼育したホタルの幼虫を放流したところ、約3000匹のホタルが飛翔。「ホタルがいる」と話題になり、多くの人が集まったことから、2004(平成16)年から市内の別の場所にホタルを放流。バスで巡ってもらうイベント「守山ほたるパーク&ライド」を始めた。
イベントの事務局であるNPO団体びわこ豊穣の郷は「ゲンジボタルの乱舞する故郷の再現」と「琵琶湖とシジミに親しむ湖辺の再現」を目指して、目田川の整備などの水環境の改善に取り組んでいる。川の整備のほか、各自治体にホタルの幼虫を配布して、ホタルが市内各地で自生できるように活動している。専務理事の中明子さんは「皮肉なことに、新型コロナで中止していた2年は飛翔数が多かった。今年もちゃんとホタルが飛ぶか心配だが、同資料館付近は放流数も多く、たくさんホタルが飛翔してくれると思う」と話す。
中さんは「ホタルがいるのは川沿いなので、立ち止まっての写真撮影も危険。静かに歩いてホタルのはかない光を楽しんでほしい」と呼びかける。
29日まで。ほたるシャトルタクシーの運行日は22日・28日・29日。運行時間は19時30分~22時。