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琵琶湖博物館でトンボの保全活動を展示 企業ごとの「推しトンボ」も

生物多様性びわ湖ネットワークのメンバー

生物多様性びわ湖ネットワークのメンバー

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 滋賀県内に生息するトンボについての展示「トンボ100大作戦~滋賀のトンボを救え!」が1月31日から、琵琶湖博物館(草津市下物町)アトリウムで開かれている。

展示を見てクイズを解く親子

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 トンボを通じて環境保全に取り組む「生物多様性びわ湖ネットワーク」が毎年、琵琶湖博物館で開催している展示で、今年で6回目。滋賀県は湖、湿地、田畑、山地、平地と多様な水辺環境があることから、1990年代には日本に生息する200種のうち、約100種のトンボが生息していた。近年は生息数が減少し、絶滅が危惧されている種もいることから、希少なトンボを次世代に残すため、滋賀県内に事業所がある7社が連携して保全活動に取り組んでいる。

 県内に生息する100種全種の確認を目指した調査活動を「トンボ100大作戦」と名付けている。同ネットワークは、2022年に高島市朽木でヒメサナエを確認し、現在85種のトンボを発見している。展示では、100種のトンボの写真と特徴などを紹介。未発見のコバネアオイトトンボなどは「探しています。見つけられたら奇跡!」と書いて展示し、情報を求めている。

 同ネットワークでは、企業ごとに「推しトンボ」を決めて、特に保全に力を入れている。旭化成とオムロンはマイコアカネ、旭化成住工はヨツボシトンボ、積水化学工業はアキアカネ、積水樹脂はハッチョウトンボ、ダイハツはネアカヨシヤンマ、ダイフクはオグマサナエを「推しトンボ」にしている。各企業は、トンボなどの調査、観察会のほか、生息地の維持、保護増殖、情報発信を行っている。

 同ネットワーク代表の村地登紀子さんは「活動に関わるようになって、トンボの魅力を初めて知った。種類ごとに形も色も違っていて面白い。企業の敷地内だからこそ守られている環境があり、守っていくことも企業の役割。展示を通してトンボだけでなく滋賀の生物について知ってもらって、保全につなげていきたい」と話す。

 トンボに関するクイズも用意。クイズのヒントは展示の中に書かれてある。野洲市から訪れた家族は「知らないことばかりで驚いている。クイズがあるから展示をよく読もうと思った」と話していた。会期最終日限定で、クイズの全問正解者にトンボの缶バッジを進呈する。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館。入館料は、大人=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下無料。2月26日まで。

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