Bリーグ1部の滋賀レイクスが3月8日、滋賀ダイハツアリーナ(大津市上田上中野町)で島根スサノオマジックと対戦した。
けがから復帰し、約23分と限られた出場時間ながらも14得点5リバウンドのイヴァン・ブバ選手
B1リーグは「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選Window6」のために中断し、約1カ月ぶりの試合となった8日、この日からマスク着用での「継続的な大声を出した応援」が可能となった。試合開始前には「ゴーゴーレイクス」や「ディフェンス」などのコールの練習も行われた。
滋賀は10月16日の広島ドラゴンフライズ戦で負傷したイヴァン・ブバ選手が5カ月ぶりに復帰。試合序盤は星野京介選手や杉浦佑成選手が島根の攻撃の中心となる選手に対して厳しいディフェンスをして守り、デクアン・ジョーンズ選手の3連続3ポイント(P)シュートなどでリードを奪う。
2クオーター(Q)、滋賀はボールを奪い速攻するもフィニッシュが決まらず、その間に島根の安藤誓哉選手に連続で得点され、7点差となるも、杉浦選手が3Pシュートを決め、その直後にボールを奪い速攻から得点を決める。2020-21シーズンに島根に在籍した杉浦選手の古巣相手の活躍に会場からは声援が送られた。
3Q開始早々、滋賀が懸命にディフェンスするも、24秒のショットクロックぎりぎりで島根の津山尚大選手に3Pシュートを決められる。その後も島根にタフショットを決められ、14点差まで引き離される。滋賀のダビー・ゴメスヘッドコーチ(HC)は「3Q初めに簡単ではないシュートを3本決めたことで島根がリズムに乗り、自分たちは自信を失ってしまった」と振り返る。ここでゴメスHCがタイムアウトを取り、メンタル面での指示を出すと、滋賀は息を吹き返したように得点を重ねる。
ケルヴィン・マーティン選手がボールを奪い速攻。キーファー・ラベナ選手が3Pシュートを外すも、マーティン選手がリバウンドを取り、ラベナ選手にパス。今度はラベナ選手が3Pシュートを決めきる。直後の島根の攻撃時に川真田紘也選手がリバウンドをもぎ取り、テーブス海選手がゴール下に攻め込み、ラベナ選手にキックアウトパス。ラベナ選手もゴール下にアタックすると見せかけ、コーナーで待つテーブス選手にキックアウトパスを出し、テーブス選手が3Pシュートを決める。滋賀がチームオフェンスを見せて連続で11得点し、3点差まで詰めると会場は大声援で包まれた。
逃げる島根を滋賀が追う展開が続き、4Q開始1分、ジョーンズ選手の3Pシュートで75-75に追い付くが、直後に島根が3連続で3Pシュートを決める。試合時間残り3分で5点差まで迫るも、島根に速攻からの得点を許し、追い付くことができずに89-98で敗戦した。
ゴメスHCは「チームはゲームプランをしっかり遂行してくれた。島根のような上位のチームは滋賀のターンオーバーの後、簡単に得点をしてくる。そこを修正しないといけない」と振り返った。西地区1位の島根に対して「滋賀は順位が下だが、簡単に勝てる相手ではないと見せることができた。上位チームとも問題なく戦えるチームだと感じることができたので、残りのシーズンに大きな希望を持っている」と自信を見せた。
全面的な声出し応援が解禁されたことにより、「3Qに点差が開いた時に、皆さんの声の後押しを感じた」と話す。「島根の重要な選手のシュート確率を抑えられたのは、ゲームプランを遂行してくれた選手と、皆さんの大きな声援のおかげ」とファンの後押しに感謝した。