プランクトンなどの微小生物をテーマにしたアートギャラリー展「プッカプカ『美』小生物展-ミクロでアートな生きものたち」が現在、琵琶湖博物館(草津市下物町)で開催している。
日本画家の越智明美さんが描いた微小生物のキャラクターと共に、琵琶湖に住む微小生物の不思議な姿や生態を紹介する。ミジンコの「ミッコ」、ミクラステリアスの「ミクラ・テリア」、クリビルケイソウの「クッチー」など、越智さんがデフォルメして描き、微小生物の専門家が監修してキャラクターに仕上げた。
琵琶湖博物館の学芸員の鈴木隆仁さんは「今回の企画展のためにノロやカイミジンコなどの監修をした。デフォルメしても生物の特徴は残してもらうように何度かやりとりした」と振り返る。
企画展では越智さんがプランクトンの動きから発想を得た抽象画と共に、プランクトンの動きを紹介する動画も上映する。「コドネラ」の形が弥生土器に似ていることから、彦根市で出土した弥生土器も展示している。鈴木さんは「琵琶湖博物館にはさまざまな専門家がいるので、多方面から微小生物を紹介できる」と話す。
過去に博物館で展示した微小生物をアメコミ風に紹介する「小さなスーパーヒーロー」展や、ミジンコをイメージした帽子をかぶって撮影できるフォトスポット、週替わりの微小生物キャラクターのスタンプラリーなども用意している。
公開を再開した水族展示室には、琵琶湖で毎朝採取する「今日のプランクトン」や、巨大なプランクトンのオブジェなども展示している。鈴木さんは「博物館の常設展示も合わせて見てほしい。微小生物には、なぜこんな形をしているのか不思議なものが多い。微小生物の面白さを感じてもらえれば」と呼びかける。
開催時間は9時30分~17時(最終入館は16時)。月曜休館。入館料は、大人=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下無料。6月11日まで。