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水槽破損の琵琶湖博物館、全通路開通 水のないトンネル水槽も

水を抜いて魚がいないトンネル水槽

水を抜いて魚がいないトンネル水槽

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 ビワコオオナマズ水槽破損により閉鎖していた琵琶湖博物館(草津市下物町)水族展示室の全ての通路が6月17日、開通した。

琵琶湖の固有種ビワマスは、バイカル湖の魚の水槽で過ごす

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 2月10日にビワコオオナマズを展示していた大型水槽が破損し、約100トンの水が流出したことから、水族展示室を閉鎖。5月9日に展示室内の一部の公開を再開したが、トンネル水槽やビワコオオナマズ水槽のエリアは封鎖し、エリアの入り口で折り返して観覧するようになっていた。

 ビワコオオナマズ水槽の破損後、全ての水槽を点検したところ、事故原因を究明する第三者委員会からドーム型アクリル板の強度に疑問が示されたことからトンネル水槽の水を抜いた。ほかにも、ひび割れが見つかった10カ所の水槽の水を抜いた。水を抜いた水槽で飼育していた生物は館内の別の水槽やバックヤードの水槽で一時的に飼育している。

 コアユ水槽は、破損は見られなかったが、ビワコオオナマズ水槽と同じ構造であることから再建を予定している。水槽にいたコアユは一時的に川の流れを再現した「下流域の魚たち」の水槽に移された。アユは本来、1年で寿命を迎えるが、成熟しないと「コアユ」として数年生きることができる。学芸員の川瀬成吾さんは「コアユ水槽では成熟しないように飼育していたが、川の流れを再現した水槽に移されたことから大きく育ち成熟してしまうので、冬は越せないと思う」と話す。

 「水を抜いた水槽の見学や、バイカル湖の魚と同じ水槽で泳ぐ琵琶湖の固有種ビワマスなど、いつもと違う琵琶湖博物館を楽しむこともできる。生物は分散して展示し、破損前と同じくらいの種類を展示している」とも。

 川瀬さんは「ビワコオオナマズ宛ての手紙を送ってくれた子どももいて、皆さんが応援してくれているのを感じている。水槽の修理についてはまだ予算の見通しが立たず、しばらくはこの状態での展示が続くが、復旧に向けて少しずつ動いているので応援してもらえれば」と呼びかける。

 ビワコオオナマズ水槽やトンネル水槽などの再開に向け、水族展示を盛り上げるきっかけづくりのために、琵琶湖の魚のイラストを募集して展示する「みんなでつくろう水族展示!水族イラスト展」を8月1日から開催する。イラストは7月1日から募集する。6月24日からはプレイベントとして、黒川琉伊さんの絵本「はじめてのびわこの魚」のイラストを閉鎖されているビワコオオナマズ水槽の周辺で展示する。

 開催時間は9時30分~17時(最終入館は16時)。月曜休館(祝日の場合は開館)。入館料は、大人=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下無料。

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