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草津の「ベホマル」がプランコンテストで最優秀賞 CO2吸収するプラスチック製品

「ベホマル」社長の西原さん

「ベホマル」社長の西原さん

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 CO2を吸収するプラスチック製品の研究を手がける「ベホマル」(草津市野路東1)が7月29日、第8回滋賀テックプラングランプリで最優秀賞を受賞した。

滋賀テックプラングランプリ受賞者

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 「滋賀テックプランランプリ」は、理工学系の大学やスタートアップ企業が対象の事業化プランコンテスト。次世代技術と情熱をもって滋賀から世界を変えようとする研究者や技術者、起業家の発掘と支援を目的とする。

 同社が研究開発している植物由来のCO2吸収材は、添加剤としてプラスチックに混ぜるとCO2を吸収するプラスチック製品を作ることが可能になる。

 同社社長の西原麻友子さんは企業で技術者として働いていたが、「温暖化が進み、自分の子どもが大人になる頃には外を歩けないくらい暑くなるのではないか」と危惧して昨年11月、同社を起業。6月には立命館大学びわこ・くさつキャンパス内のインキュベータにラボを開設した。

 西原さんは「環境問題は自分事として捉え、一人一人が行動を変えることが必要だが、CO2の回収というと規模が大きすぎて身近に感じることができない人が多い。日用品がCO2を吸収してくれたらいいと研究を始めた」と振り返る。

 コンテストでは、CO2を吸収するプラスチックを使った食器、家具、造花などを置く「植物カフェ」の構想もプレゼンした。西原さんが開発するプラスチック製品に使うCO2吸収材は、CO2を常温常圧では吸収し、80℃以上に加熱すると放出する。繰り返しての吸収・放出も可能。食器や家具に使えば日常的にCO2を吸収するといい、食器は食器洗い機で加熱すると吸収したCO2を回収できる。回収したCO2で育てた野菜を提供することで資源循環を体験できるという。

 プレゼンを審査員は「普及が大変そうな難しい領域だが、可能性を感じる。協力していきたい」と評価。西原さんは最優秀賞のほか関西みらい銀行賞、東洋紡賞も受賞した。

 西原さんは「カフェで体験することで、CO2の回収が身近な事になり、意識を向けてもらうきっかけにできれば。例えばCO2を吸収する造花を販売し、店で回収してCO2を再利用するとともに別の造花と交換すれば、客は季節ごとに飾る花を取り換えることができる。ごみを捨てないことにもつながる。一つの製品が吸収するCO2の量は少ないが、皆が取り組むと大きな力になる。CO2を回収するのが当たり前という社会をつくれたら」と意気込む。

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