食べる

栗東に「すだく」新業態、個室で近江牛A5ランク焼肉 海外展開を視野に

松山騎手考案のコース料理

松山騎手考案のコース料理

  • 17

  •  

 個室の焼き肉店「完全個室 焼肉すだく浮世亭」(栗東市辻)が8月29日、オープンした。

近江牛サーロインを熟成する「熟成肉キープ」

[広告]

 「近江焼肉ホルモンすだく」などの焼き肉店を全国に46店舗(うち滋賀県内は16店舗)運営する総合近江牛商社(栗東市綣5)が手がける新業態の焼き肉店。A5ランクでBMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード、どれだけサシが入っているかを表す数字)が8~10の近江牛を契約農場から仕入れて個室で提供することで、客単価を「近江焼肉ホルモンすだく」の2倍の8,000円に設定した。単品メニューのほか、和食の要素を取り入れたコース料理も提供する。

 同店では、ブロックで仕入れた近江牛サーロインを熟成(ドライエイジング)する「熟成肉キープ」を店内でできるようにしている。

 公式アンバサダーに就任したJRAの松山弘平騎手が考案したコース料理「プレミアム浮世コース」(8,800円)では、熟成近江牛のサーロインや薄切り肉を3枚重ねにして焼く赤身焼きしゃぶ、レモンの輪切りと一緒に食べるタンのほか、肉ずしやユッケ、すだち冷麺、近江牛脂アイスなど16品を提供する。

 松山騎手は「小さい時から焼き肉が好きで、今も体力を付けるため、回復させるために食べる。レース前は調整しているが、レース後に食べに行くことが多い。コースは比較的食べやすいメニューになっている。特にタンと赤身肉が好き」と話す。

 「浮世亭」は海外進出を想定した業態で、既存店比で仕入れコストと人件費を2倍に設定している。最低賃金が927円の滋賀県で時給2,000円を実現した。社長の西野立寛さんは「コロナ禍で外食産業は人手不足になった。時給を高くすることで応募が多くなり、よりすぐりの人材を採用することができ、オープンの準備でスタッフは効率的に働いてくれた。今後はサービスの質が上がり、離職率も下がるだろう」と話す。

 西野さんは「家族で1年に1回、ハレの日に来店してもらえる店、県外からの来客に近江牛を紹介できる店、落ち着いて食事ができる店を目指している。肉の品質、接客を高い水準で提供したい」と意気込みを見せる。

 総合近江牛商社は外食産業という3次産業に始まり、現在は2次産業の製造業も手がけている。今後は1次産業の畜産業も始める予定だという。西野さんは「近江牛を育て、ニーズが増えている海外に輸出したい。目指すは『ミート テック』で、ITの力を駆使して近江牛の品質を良くすることを極めたい」と話す。

 営業時間は18時~24時。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース