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石山寺前「湖舟」で湖魚とワインのペアリング 「捨てられる魚をおいしく」

琵琶湖の未利用魚を和食の料理人が調理して提供した

琵琶湖の未利用魚を和食の料理人が調理して提供した

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 琵琶湖の魚とワインのペアリングを提案する「湖魚(こぎょ)とワインを味わう会」が9月29日、石山寺観光駐車場内の和食店、湖舟(こしゅう・大津市石山寺3)で開かれた。

湖舟の井上さん(左)と琵琶湖の漁師、横江さん

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 堅田漁港の漁師で、滋賀県漁業協同組合連合会青壮年部の会長を務める横江拓郎さんが「未利用魚をおいしく料理して需要を増やしたい」と湖舟の井上水晴(みはる)さんに依頼して開催にこぎ着けた。

 横江さんは琵琶湖の外来種駆除のために定期的に刺し網漁を行い、オオクチバス(ブラックバス)の駆除をしているが、同時に網にかかる大きなサイズのフナやコイはほとんど市場で取引されず廃棄されることが多い。横江さんは「コイやフナは生命力が強く、網にかかっても生きていて、すぐに血抜きと神経締めをして熟成してドリップを抜くとおいしく食べられる。有名な和食店で修業した料理人の井上さんに甘露煮以外の食べ方を教えてもらいたかった」と話す。

 当日はフナの洗い、コイの洗い、スッポンのリゾット、ウナギのなれずしなどと、それぞれの料理に合わせたワインを提供。ワインはワインショップ「AZURE BLUE(アズールブルー)」(守山市守山)店主の佐々木祐哉さんがペアリングした。

 井上さんは「滋賀の料理人と漁師で地元を盛り上げたいと思って引き受けた。洋食の要素も取り入れてワインに合う料理を仕上げた。湖魚がメインのコース料理はあまりないので、湖魚の新しい可能性を見出し、魅力を伝えたい」と話す。

 横江さんは「今まで食べた湖魚とは全く違い、新しいメニューだった。淡水魚独特の臭みも全くなかった。自分が取った湖魚、スッポン、シジミには自信があったが、井上さんが料理することで何倍にもおいしくなっていて、漁師としてこんなにうれしいことはない。たくさんの人に食べてもらいたいと思った」と喜んだ。

 次回は10月20日に湖魚と地酒のペアリングを開催予定。

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