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守山の高齢者施設で花の移動販売 「花で感情が動いて笑顔になってもらいたい」

すいれんマルシェで花を販売する吉瀧さん

すいれんマルシェで花を販売する吉瀧さん

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 花店「flower shop花の森」(守山市播磨田町)が11月19日、「すいれん」(川田町)で開催された「すいれんマルシェ」で花の移動販売を行った。

「花の森」の吉瀧さんと「ことちゃん」

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 「花の森」は今年6月にオープンした花店。店主の吉瀧杏佳(ももか)さんは「スーパーの花店で店長をしていた時に『気軽に花を買いに行けない』という高齢者からの声を聞いていた。花を買いたい人に届けられていない現実を知った」と振り返る。当時、吉瀧さんの祖母は認知症を患い、高齢者施設に入所していた。吉瀧さんは「祖母は毎日泣いているばかりで、会いに行っても一緒に泣くことしかできなかった。一緒に泣くだけでなく、何かできたのではないかという後悔があった。少しでも笑ってもらえるように高齢者施設や病院に花を届けたいと独立した」と話す。店舗で花の販売をしながら、店休日には高齢者施設に出向き花の移動販売を始めた。

 マルシェが行われた「すいれん」は高齢者施設と保育所が併設されている。当日は敷地内にキッチンカーや福祉ネイルなどの店が出店し、園児の家族や施設の入所者、近隣の人が訪れた。吉瀧さんは「誰に花を贈ろうかと、大切な人を思い浮かべて花を買ってくれる高齢者もいた。認知症になり、表情もなくなって楽しい出来事が少なくなっても、花を見て触れることで感情が動いて笑顔になってもらえたら」と話す。

 依頼があれば、オーストラリアン・ラブラドゥードルの「ことちゃん」と一緒に移動販売に出向くこともあるという。吉瀧さんは「アニマルセラピストの資格を取得して、移動花店と同時にアニマルセラピーもできれば。花とセラピー犬で癒やしを届けたい」と意気込みを見せる。

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