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高校1年生黒川琉伊さんが水槽破損の琵琶湖博物館応援グッズ 収益を全額寄付

琵琶湖博物館応援グッズを販売する黒川琉伊さん(右)と琵琶湖博物館の高橋館長

琵琶湖博物館応援グッズを販売する黒川琉伊さん(右)と琵琶湖博物館の高橋館長

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 高校1年生の黒川琉伊さんが12月10日、水槽が破損した琵琶湖博物館(草津市下物町)を応援するための寄付金付きグッズの販売を始めた。

琵琶湖博物館で記者会見に臨んだ黒川琉伊さん

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 寄付金付きグッズは黒川さんのイラストをデザインしたエコボトルと手拭い。エコボトルは「琵琶湖博物館に行くきっかけになれば」と、琵琶湖博物館のミュージアムショップ「おいでや」限定で販売する。「おいでや」で以前から販売している黒川さんのグッズの売り上げも1月31日まで琵琶湖博物館が実施しているクラウドファンディングの期間中は、全額琵琶湖博物館に寄付する。手拭いはECサイト「ruinosakana」で黒川さんが作った絵本やTシャツなどと共に販売し、制作原価と販売手数料を除いた売り上げの全額を琵琶湖博物館に寄付する。エコボトルと手拭いは売り上げに追加して1個につき1,000円を寄付する。

 寄付金グッズについて、黒川さんは「グッズには琵琶湖淀川水系に生息するナマズ目のナマズとギギを6種を描いた。右側にナマズを、左側にはギギを描いて、それぞれが会話しているイメージにした」と話す。

 大津市在住の黒川さんは2歳から毎日のように琵琶湖博物館に通い、魚の絵を描き続けて「こざかなクン」と呼ばれてきた。中学3年の時には絵本「はじめてのびわこの魚」を出版。安藤忠雄文化財団の環境賞を受賞した。現在は高校の部活で魚の研究を続け、魚に関するシンポジウムなどに参加している。

 黒川さんは「琵琶湖博物館の水槽破損のニュースは、授業が終わってすぐに先生が知らせてくれた。母には『ビワコオオナマズは無事か』『琉伊くんは無事か』と連絡があった。それほど琵琶湖博物館といえば僕だと思ってくれているのだと思った」と振り返る。

 琵琶湖博物館の高橋啓一館長から「破損した水槽だけでなく安全のためにほかの水槽も壁で覆っているので、寂しい雰囲気になっている。琉伊くんのイラストで力を貸してもらえないか」との依頼があり、琵琶湖博物館水族展示室の壁には黒川さんの描いた魚のイラストが飾られている。

 「破損の時はニュースで取り上げられていたが、他府県の友達からは『知らなかった』という反応が多く、切なくなった。小さな時から通っていた琵琶湖博物館の役に立ちたいと思った。僕が何かすることで琵琶湖博物館に興味を持ってもらえたら」と寄付を決めた。

 黒川さんは「琵琶湖博物館に行って、応援グッズを購入してもらえれば」と呼びかける。

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