守山市のあけとみ陸上クラブが2月9日、日本陸上競技連盟の「アスレチックス・アワード2023」で「BEST THINK賞」を受賞したと森中高史守山市長に報告した。
あけとみ陸上クラブは美崎グラウンド(守山市今浜町)で活動している小学生の陸上クラブ。実業団で長距離選手として活躍した後、京都市で中学の保健体育教師を務めた金子敏雄さんが2017(平成29)年に立ち上げた。現在は守山市、野洲市、大津市の6校から約50人が練習に参加している。
「BEST THINK賞」は、陸上を通じてSDGsの社会問題解決に取り組んでいる団体や個人を表彰する賞。「走・跳・投」を基本に他競技を取り入れた練習内容と地域貢献活動が評価され、12月20日に受賞した。
当日は守山市役所で、金子さんが森中市長に受賞を報告。報告を受けた森中市長は「地域一丸となった活動が評価されたのだろう。これからも取り組んでほしい」と激励した。
受賞を振り返り、金子さんは「当初は陸上競技の大会に出場したい子どもが集まっていたが、今は運動が苦手な子も入ってくる。楽しく運動してプラスアルファで技術を習得できればいいと思っているところが評価されたのだと思う。『もっと陸上の専門的な練習をした方がいい』と言われたこともあったが、勝利は後からついてくる。技術を習得して、中学高校で自分に合ったスポーツを見つけてもらいたい」と話す。
同クラブは、「子どもたちに陸上競技だけでなく、幅広い運動経験を積んでもらいたい」という思いで、ウオーミングアップにダンスを取り入れ、トランポリンや縄跳び、バスケットボール、ラグビーボールを使って多様な動きを練習するなど、子どもの体力向上に貢献しているという。保護者や地域住民が参加できるスポーツ交流会の開催に協力。地域の健康寿命の向上にも取り組んでいるという。
金子さんは「陸上の大会では上位に入れない子も、リレーや縄跳びなどの大会ならメダルを獲得できる。小さな成功体験をさせてあげたい。玉入れも上に投げるのではなく、遠くに置いた軽トラックの荷台に投げ入れるようにして、投げる力を向上させるようにしている。常に、どんな練習にしたら子どもが夢中になってくれるかを考えている」と話す。