高校生が起業家や社会人の講演を聞き、ワークショップや体験授業に参加する「アントレプレナーシップ兼社会人講演会」が3月8日、国際情報高校(栗東市小野)で開催された。
メークアップアーティストやマッサージ師、学生起業家、滋賀県議会議員らが講師を務めた
1年生6クラス、約240人が参加。同校卒業生を中心としたメーキャップアーティストや学生起業家、滋賀県議会議員、シェアハウスオーナーら10人が講師となり、仕事内容や起業した動機などを講演した後、「この会社で働く人を増やすにはどうしたらいいか」や「どんな職場なら働きたいか」などを考えるワークショップを行った。生徒は希望する講演を2つ選んで参加した。
同校の卒業生でメーキャップアーティストの青木美香さんは美容の仕事を志したきっかけや、なぜ化粧をするのかなどを講演。「好きなことを仕事にするためには選択肢を多くつくっておくこと」「好きだけでなく得意かどうか知ること」「応援してくれる仲間をつくること」と話した。講演後は希望者にメークレッスンを行い、流行の化粧と学校や会社での化粧の違いなどを伝えた。青木さんは「高校生の化粧は華美になるから禁止するのではなく、好印象を与える化粧とはどんなものかを知ることが必要。正しい情報を知って、めりはりを付けられる人になってほしい」と話した。
立命館大学3年生で学習塾を経営している学生起業家の守岡宗一郎さんは「100%成功する方法は、成功するまで続けること。好きなことでないと続けられない。得意でないと結果が得られない。自分だけしかできないことでないと求められていない。その3つの輪が重なることを職業にすべき」と話した。ワークショップでは、生徒に「SNSでどんな発信をしたらこの塾に行きたいと思うか、ここで働きたいと思うか」をテーマにアイデアを求めた。
同校1年の保田雅人さんは「社会に出ることについて身近に感じた。起業までの道のりや知りたいことを聞くことができて良かった」と話した。
企画を担当した同校卒業生の中野龍馬さんは「去年は講演を聞くだけだったが、今回は体験やワークショップを取り入れ、自分がその会社で働くとしたらどうするかを考えてもらった。生徒たちからの大人とは視点が異なっているアイデアをもらえるので講師にもメリットがある」と話す。