Bリーグ2部の滋賀レイクスの選手たちが5月8日、B1昇格を懸けたB2プレーオフ準決勝に向け意気込みを語った。
B2プレーオフは、8チームが2戦先勝のトーナメント形式で争い、2チームがB1に昇格する。滋賀は5月3日~5日に滋賀ダイハツアリーナ(大津市上田上中野町)で開催された準々決勝で青森ワッツを破り、準決勝進出を決めた。滋賀は準決勝に勝利するとB1昇格が決定する。
滋賀のダビー・ゴメスヘッドコーチ(HC)は「勝たないといけないと分かった上で、子どもの時のように楽しんでバスケットをするのが大事。楽しむことができればプレッシャーを感じないだろう」と話す。
滋賀の対戦相手の山形ワイヴァンズはプレーオフ出場順位3位のライジングゼファー福岡を破って準決勝出場を決めた。滋賀はレギュラーシーズンで山形に4勝しているが、ゴメスHCは「福岡戦での山形の試合中のアジャストには興味深いものがある。前回対戦した時よりいいチーム状態になっている」と警戒する。
キャプテンの柏倉哲平選手は「山形も青森と同じように個の能力が高く、個で打開してくるチーム。1人に対してチームで守れるかが重要」と話す。
草津市出身の森山修斗選手は、B2降格が決まった2023年5月7日の会見では「滋賀がB1で歴史をつくってきた中で、自分たちの時にB2に降格してしまったのは、選手としても、ブースター(ファン)の立場でも、非常に重大な事態だと思う」と苦しい心情を吐露した。森山選手は「プレーオフを戦うチャンスが巡ってきた。今年、ホームでもアウェーでもたくさんの人が応援に来てくれて、特に応援の力を身に染みて感じた。苦しんだ昨シーズンを味わったブースターと一緒に歓喜の瞬間を味わいたい。絶対に皆さんの前でかなえないといけない」と意気込みを見せる。
「チームもブースターもみんなが『チーム友達』。皆さんのエナジーで勝てるように協力してほしい」とブースターにメッセージを送った。
山形は眞庭城聖選手と田原隆徳選手の古巣でもある。眞庭選手は「ストーリーとしてはすごいものがある。山形から来た身としては勝つことが最大の命題。このストーリーは、僕とティー(田原選手)は絶対に楽しむべきだと思う。B1昇格を懸けた舞台で古巣とやれるのは本当に楽しみ」と話す。
準々決勝の3試合、眞庭選手はベンチ外だったが、「ベテランとして、シーズン前からチームビルディングやウイニングカルチャーをつくることに重きを置いている。ロスターに入っても入らなくても自分の準備をすることが仕事。加えて、雰囲気が良くないときは発言できたらと思っていた」と自分の役割について話す。3戦目の試合後にはチームメートに向けて「プレーオフ進出して昇格できたかのような、おごっている雰囲気がみんなの中にあった。1戦目負けてロッカールームに緊張感が生まれたが、負けて気付くのではなく、プレーオフは最初から緊張感を持つべきだ。青森戦で学んで、次の山形戦は初戦から緊張感を持って挑もう」と伝えたという。
準決勝は5月11日~13日に滋賀ダイハツアリーナで開催される。