見る・遊ぶ 学ぶ・知る

琵琶湖博物館でタンゴスジシマドジョウ展示 1河川のみに生息の絶滅危惧種

琵琶湖博物館で展示されているタンゴスジシマドジョウ

琵琶湖博物館で展示されているタンゴスジシマドジョウ

  • 11

  •  

 京都府丹後地域の1河川のみに生息するタンゴスジシマドジョウが現在、琵琶湖博物館(草津市下物町)の「よみがえれ!日本の淡水魚コーナー」でトピック展示されている。

タンゴスジシマドジョウの水槽を見る学芸員の田畑さん

[広告]

 タンゴスジシマドジョウは環境省のレッドリストカテゴリーで最も絶滅のリスクが高いとされる「絶滅危惧IA類」に指定され、国内希少野生動植物にも指定されている。現在飼育展示しているのは京都水族館(京都市下京区)と琵琶湖博物館のみ。琵琶湖博物館は、近畿大学と2023年5月に閉館した丹後魚っ知館(うおっちかん、京都府宮津市)から研究・繁殖のためにタンゴスジシマドジョウを譲り受けた。

 タンゴスジシマドジョウは、以前は「スジシマドジョウ」として分類されていたが、2010(平成22)年に近畿大学によって別の種だと分かり、個別の名が付けられた。同館学芸員の田畑諒一さんは「別の種だと分かったことで保全ができるようになった」と話す。丹後魚っ知館が繁殖に取り組んでいたが、閉館したことから行き先を失ったタンゴスジシマドジョウを琵琶湖博物館が引き取った。6月からは琵琶湖博物館で人工繁殖に取り組む予定。今後、ほかの水族館にもタンゴスジシマドジョウを飼育してもらえるように働きかけるという。

 田畑さんは「丹後の地元の人でさえタンゴスジシマドジョウの存在を知っているか分からない。展示することでまずは知ってもらい、身近な所にも絶滅の危機にひんしている魚がいるということに目を向けてもらえれば。トピック展示終了後も常設展示をしたい」と話す。

 開館時間は9時30分~17時(最終入館は16時)。月曜休館(祝日の場合は開館)。入館料は、大人=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下無料。トピック展示は9月1日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース