Bリーグ「滋賀レイクス」が保有する18歳以下の育成チーム「滋賀レイクスU18」が10月から始まる「B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE2024」(以下=エリートリーグ)に出場する。
エリートリーグは、Bリーグ38クラブの保有する18歳以下のユースチームが5地区に分かれて戦い、各地区の上位2チームと各地区3位のうち決定戦で勝ち上がった2チームが出場できるBユースの全国大会。滋賀レイクスU18は、6月から8月に行われた西地区リーグで2位となり、エリートリーグ出場を決めた。
昨年は1年・2年が主体のチームで戦い、西地区2位でエリートリーグに出場している。U18ヘッドコーチの寺下太基コーチは「昨年とほとんど変わらないメンバーで戦うことができたので、勝ち切らないといけない場面で昨年の経験が生きた。昨年は名古屋ダイヤモンドドルフィンズU18に40点差で敗戦したが、今年はクロスゲームに持ち込み、負けはしたが4点差だった。持てる力を出せたと思う」と振り返る。
キャプテンの松尾和選手は「去年は自分のプレーしか考えられなかったが、流れが悪い時間帯にハドルを組んで話すなど、周りが見られるようになった。エリートリーグは強いチームしか出場していないので、全試合タフな試合になると思うが、頑張りたい」と意気込む。
3年生の岩間龍駕選手は「苦しい時間帯にディフェンスで耐えることができた。チーム全体で目標に向かって戦えた。昨年よりコーチの指示への遂行力が高くなったと感じている」と話す。昨年はエリートリーグでは1勝6敗だった。岩間選手は「昨年の順位より上に行くことが目標。強くて大きな相手にどれくらいチャレンジできるかが大事。この1年でどう変わったかを見せたい」と意気込む。
夏休み期間中、松尾選手、岩間選手と2年生の梶原悠真選手はトップチームの滋賀レイクスの練習に参加した。
松尾選手は「トップチームはオフェンスのスペーシングやディフェンスのポジショニングなどディテールにこだわって練習していた。細かいところまで突き詰めるとプロに近づけると思う。いつかはレイクスでプロになりたい」と意欲を見せる。
梶原選手は「トップチームの練習強度はU18と全然違った。一つ一つの練習に集中していて、これがプロのレベルなのだと感じた」と話す。練習後に滋賀レイクスの岡田泰希選手と3ポイントシュート対決を行ったという。梶原選手は「岡田選手から対決を挑まれた。選手と関わることができて楽しかった」と笑顔を見せる。
U18選手は、高校の部活には所属せずにユースチームのみで活動している。ユース育成ディレクターの根間洋一コーチは「日本には部活しか選択肢がなかったが、ここ数年で大きく変化した。ユースの選手は入団した時からプロを目指すという目標がはっきりしているので、コーチとしては指導しやすく恵まれた環境だと感じている」と話す。
トップチームの練習に参加することについては、「これまでも高校レベルではなく、上のカテゴリーで求められることを逆算したコーチングをしてきたが、選手にとってはイメージすることしかできなかったと思う。トップチームの練習で高いレベルを経験すると、今までやってきたことがプロにつながる練習なのだと肌で感じることができる。そうなると、この年代は吸収が早い。トップチームの練習に参加した選手がU18に帰ってきた時に高いモチベーションをチームメートに還元すると、みんなのモチベーションも上がる」と期待を寄せる。