
Bリーグ1部の滋賀レイクスが3月22日・23日、滋賀ダイハツアリーナ(大津市上田上中野町)で千葉ジェッツと対戦した。
富樫勇樹選手とマッチアップする常田耕平選手©B.LEAGUE
チケットは2日間とも完売。22日は5043人、23日は5064人が来場し、2日連続で最多来場者数記録を更新した。2日間通して、滋賀はBリーグ開幕から8年連続でベストファイブに選ばれている千葉ジェッツの富樫勇樹選手を徹底してマーク。滋賀の野本大智選手、游艾チェ(ユウ・アイチェ、チェは「吉吉」と書いて1文字)選手、常田耕平選手が交代でディフェンスし、千葉の攻撃のリズムを崩し、ターンオーバーを誘発した。
22日は滋賀のブロック・モータム選手が前半だけで24得点、マーキース・カミングス選手が4クオーター(Q)だけで15得点の活躍を見せる。試合時間残り20秒、3点リードの場面で滋賀の長谷川比源選手がリバウンドをもぎ取るなど、全員で勝利への執念を見せ、93-89で勝利した。滋賀はBリーグ開幕以降、千葉に勝利したことはなく、この日が初勝利となった。
23日は序盤、千葉にリードを許すが、1Q途中から常田選手、岡田泰希選手、ジュリアン・デュクリー選手が出場すると滋賀の流れとなり、常田選手の連続3ポイントシュートなどで点差を詰める。2Qもディフェンスの強度を緩めず、千葉のパスミスや24秒バイオレーション(オフェンスチームが24秒以内にシュートしてボールをリングに当てないと相手チームに攻撃権が移る)を誘う。49-47と2点リードして前半を終える。
3Q、千葉が滋賀の攻撃のペースを落とすためにディフェンスの方法を変えたことから、滋賀がハーフコートの攻撃を強いられ、滋賀の得点が止まる。3Qで大きく点差を付けられ、59-75で最終Qへ。
4Q、激しいディフェンスでチームに貢献していた野本選手が5つ目のファウルで退場となるも、全員で高い位置からディフェンスを続けて千葉のボールを奪い、得点を重ね、80-87と7点差まで点差を詰める。4Qの10分間フル出場した常田選手が4Qだけで11得点するなど最後まで粘りを見せるが、80-95で敗戦した。
前田健滋朗ヘッドコーチ(HC)は「千葉は非常に素晴らしいチームで、彼らのシュートが落ちるのを待っていても落ちないので、こちらから仕掛けるしか方法はなかった。自分たちから仕掛けないと勝つチャンスも、競るチャンスも少ないと考え、非常にアグレッシブにゲームに挑んだ。このマインドセットはしっかりと続けなければいけない」と話した。
常田選手は富樫選手とのマッチアップについて「日本のバスケットの第一線を何年も歩んできている選手。うまくやられてしまった部分もあったが、チームとしてやろうとしたことが2日間続けてできていたと思う。富樫選手はディフェンスをかわす技術や、他の選手を生かすことがうまかった。B2から上がってきた僕にとっては良い経験だった。この経験から得られるものは本当に大きかった」と振り返った。
今シーズン初からB1でプレーしている常田選手は「B1で壁にぶち当たったのはディフェンス。B1レベルに達するために試行錯誤してきた。チームのスカウティング(相手チームの分析)や個人的なスカウティングが良くなってきて、ポジショニングが良くなってスチールも増えている。(B1キャリアハイの24点より)ディフェンスを褒めてほしい。いつかはケニーさん(前田HC)に『ディフェンスが良かった』と言われるくらい、ケニーさんの求めているものを超えていきたい」と話した。