びわこ成蹊スポーツ大学(大津市北比良)が滋賀の特産品である近江牛を使った特別メニューの提供を12月2日、展望レストラン「Lake Crest」で学生向けに始めた。
滋賀県の補助金を活用した取り組みで、近江牛丼と近江牛うどんを学生向けに350円で提供する。物価高騰による学生支援のため、地元ブランド牛を手頃な価格で味わえる機会を広げ、若い世代に地域食材への理解を深めてもらう狙いがある。
1月に1週間限定で近江牛丼を提供したところ、学生から好評だったことを受け、2回目となる今回は同日から1月27日までと期間を拡大。B4ランク以上の近江牛を低価格で提供できるようにした。食堂で近江牛メニューを注文した学生には、近江牛の魅力を紹介するパンフレットも配布する。
大学には県内外から学生が集まっており、地元食材との接点をつくることも目的の一つ。滋賀県畜産課の吉岡徳智さんは「滋賀に縁があって来た学生に地元のおいしい食材が記憶として残れば、将来の購買や関連産業への関心にもつながる」と期待する。大学担当者は「滋賀の食文化に触れることで、学生にとって滋賀を『第二の故郷』と感じてもらうきっかけになれば」と話す。
スポーツビジネスコース4年の浦島祝人さんは大阪府出身。「前回は1週間しか期間がなく、1回しか食べられなかったので、毎週食べられるのが楽しみ。今回のように定期的に食べられると近江牛を身近に感じられる。ステーキも食べてみたいと思った」と話した。
女子野球部所属の1年・安里成海さんは静岡県出身で今回、初めて近江牛を食べた。「進学が決まった時、滋賀に来たら近江牛を食べたいと思っていたが、1人暮らしで牛肉はなかなか買えない。普段は鶏肉か豚肉が中心。普段食べる機会のない近江牛の提供には価値がある」と喜んだ。
同学学生のみが対象。