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滋賀県立美術館で企画展「笹岡由梨子のパラダイス・ダンジョン」

「キョンシー」は正装と話す笹岡さん

「キョンシー」は正装と話す笹岡さん

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 企画展「笹岡由梨子のパラダイス・ダンジョン」が1月17日、滋賀県立美術館(大津市瀬田南大萱町)で始まった。

笹岡さんの作品「ラバーズ」は滋賀県立美術館に常設展示される

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 映像と人形表現を軸に制作を行うアーティスト笹岡由梨子さんの初めての個展で、映像作品とドローイングを展示。初期作から近作までを通して表現の変遷をたどる。笹岡さんが2011(平成23)年に初めて制作した映像作品を初展示するほか、「群馬青年ビエンナーレ2017」で大賞を受賞した「イカロスの花嫁」など計10点を展示する。

 笹岡さんは「死んだ人間や生きていない物を動かすことが作品のテーマ」と話す。映像作品「プラナリア」は、身近な人の死や新型コロナ禍と重なった時期に制作。「食べた魚の頭を集めて樹脂で封入した」という。「死に対する自分の感覚が変化した時期で、食べてしまった魚の頭をきちんとめでたいと思った」と制作の動機を明かす。

 映像作品にはオリジナル曲を使い、曲を作りながら絵を描き、曲が完成するとドローイングも終えるという方法で作品の構想を練っているという。今回の展示では、制作過程で描いたドローイングも紹介している。「降りてきたイメージや言葉をドローイングとして壁に貼り、楽譜のようにしながら楽曲と同時進行で仕上げる」と笹岡さん。

 万華鏡仕立ての映像作品「タイマツ」は今回の展示のために制作した新作。継続型就労支援B型作業所「蓬莱(ほうらい)の家」(南船路)で行ったワークショップから発想を受けて制作したという。笹岡さんは「『タイマツ』の制作をきっかけに制作意欲が戻り、多くのチャレンジができた」と振り返る。鏡を用いた表現にも触れ、「自分が映り、無限に増殖するような効果を狙った」と話す。「多くの人の支えで完成した作品で感慨深い」とも。

 初めての個展を開催するに当たり、過去作品から新作までを年代順に展示し、改めて作品を見た笹岡さんは「既存作を裏切るような道を選び続けてきたが、間違っていなかった」と話す。「自分の体のサイズ感や居場所の感覚が揺らぐ体験をしてほしい。『不思議の国のアリス』のようにスケールが変化する感覚を会場で味わってもらえたら」と呼びかける。

 開館時間は9時30分~17時。観覧料は大人=1,300円、高校生・大学生=900円。小・中学生=700円。月曜休館。3月22日まで。

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