「不況をチャンスに。社長の行動が未来を変える」と題したセミナー「お客が増える祭り2012」が10月11日、RiseVille都賀山(守山市)で開催された。主催は杉本総合会計(栗東市)。
村上透さんの「滋賀の社長、だからお客が増える」講演に約120人の参加者が耳を傾けた
杉本総合会計所長で税理士の杉本浩志さんは「2006年の開業以来毎年セミナーを開催してきたが、年を追うごとに参加者がどんどん増え、いっそのこと、滋賀で話題の経営者を招き参加者みんなが元気になれるような『祭り』にしようと思った」と話す。昨年のセミナーには約70人が参加したが、知人の知人、フェイスブックなどでの口コミなど参加者が増え、今回は約120人が参加した。
セミナーは3部で構成。中島巧次さん(エフォート行政書士事務所)の「自社の『当たり前』知的資産を見える化でお客さまにアピール」の講演で始まり、中小企業の「知的資産経営」のポイントが語られた。続いて、村上透さん(お客が増えるプロダクション)が「滋賀の社長、だからお客が増える」のテーマで講演。自ら取材・執筆する「お客が増える事例リポート」でも取り上げた滋賀の企業を事例に挙げ「お客が増える」ポイントを解説。村上さんは「全国41社の事例リポートのうち6社が滋賀になってしまった。全国で一番多い。近江商人かたぎはじめ滋賀の経営者には逆に教えられることが多い」と話す。
その後、同リポートにも取り上げられている滋賀のユニーク経営者5人によるパネルディスカッションが行われ「お客が増える秘訣(ひけつ)」について発表、意見交換が行われた。登壇者は志村保秀さん(ジェイジェイエフ)、井内良三さん(タオ)、青山裕史さん(油藤商事)、糀谷博和さん(糀谷社会保険労務士事務所)、杉本さんの5人。司会を能登清文さん(クオリティライフ)が務めた。個性豊かな経営者から飛び出す話に会場が爆笑に包まれる一幕もありながらも、各社の創意工夫に大きくうなずきながらメモを取る参加者の姿が見られた。
信楽町から参加した大原章男さんは「勉強になった。日々経営していると売り上げや利益といった数字にどうしても目が行ってしまう。なぜ顧客を増やさねばならないのかの本当のところがよくわかった」と感想を語る。大津市の辻中公さんは「普段は子育て中のお母さんを相手に講座や講演の講師をしている。経営者の山あり谷ありの赤裸裸な話は刺激的で面白い。子育てママには自身で何かしてみたいと思っている方も多く、そういった方々にも聞いてほしい話だった。企業経営者を招いてのママ向け講座も企画したい」と目を輝かせる。
杉本さんは、商社、広告代理店、研究開発会社などで営業、総務などの職種を経験した後、33歳で一念発起。税理士試験に9年がかりで合格、42歳で独立を果たした異色の経歴を持つ。「もはやセミナーではない。お祭り。勉強するというよりも楽しく過ごしていただきたかった。小手先の営業手法を学ぶのではなく、『お客が増える』ってどういう意味なんやろ?と心底考えるきっかっけになれば」と語る。