食べる 暮らす・働く

地域資源活用し新商品開発続々-「しが新事業応援ファンド」が説明会

身近な地域資源の活用にぜひチャレンジをと語る滋賀県産業支援プラザ担当者(左から植野さん、黒澤さん、舩越さん)

身近な地域資源の活用にぜひチャレンジをと語る滋賀県産業支援プラザ担当者(左から植野さん、黒澤さん、舩越さん)

  • 0

  •  

 地域資源を活用して新しい商品やサービスの開発に取り組む中小企業支援の助成金「しが新事業応援ファンド」は来年の募集に向け、11月より各地で順次、説明会を開催する。同ファンドは、国、滋賀県、地域の金融機関が資金を拠出し運用益で助成を行う形で2009年3月に助成を開始して以来、124件の地域資源を活用した新たな商品、サービスの開発につながっている。年間の助成額は5,600万円。毎年2回の募集を行う。

[広告]

 地域資源にはあおばな、アドベリー、近江牛など38件の農林水産物、彦根仏壇、信楽焼、なれずしなど湖魚の食文化など44件の鉱工製品・その生産に関わる技術、多賀大社、大津祭、メタセコイア並木など161件の観光資源が指定され、それらを活用した事業が助成の対象となる。

 「新商品・新サービス開発事業」は助成率原則2分の1、助成期間は最大3年、上限額は年間300万円。「地域資源活用促進支援事業」は助成率2分の1、助成期間は1年、上限額は同100万円。

 運用管理者の滋賀県産業支援プラザ創業支援グループの舩越英之さんは「価格競争、機能性能向上など、従来の商品開発では地域の中小企業は勝負できない。そんな中地域資源を活用することによるユニークな商品開発を支援したい。当然、成功していただきたいが、それよりも挑戦意欲を盛り立て、商品開発、サービス開発の機運を高めたい」と語る。

 これまでに212件の応募があり、採択された事業は124件。仏壇店が伝統工芸品の加工技術を生かしてコーヒーカップなど高級調度品を開発、麻織物会社が機械の改良と織り技術で超細番手アイリッシュリネン先染めハンカチを製作、すし店が伝統野菜を活用して商品開発するなど、さまざまな地域資源を活用したビジネスの芽が育っている。

 「ファンド助成を受けるための取り組みの中でいろいろと考える。その過程で多くの勉強をさせてもらったという意見を採択企業担当者から聞く」と、同グループの植野善丈さん。事業計画作成講座や相談会など採択企業をバックアップする仕組みがあるのも企業にとっては心強い。

 来年度第1回の募集期間は1月7日~25日。募集に先立ち県内4カ所で説明会を実施する。米原会場(米原ビジネスカフェ)=11月6日15時~、草津会場(カフェ・フィオーレ)=同12日15時~、高島会場(高島市商工会本所)=同13日15時~、能登川会場(ファブリカ村)=同19日14時~。詳しくはホームページで確認できる。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース