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南三陸「福興応援ガーゼタオル」、大津のタオルソムリエがメーカーと企画

完成した「福興応援ガーゼタオル」と寺田さん。南三陸を訪れた際、津波被害の荒涼とした風景の中、足元に残されていたスプーンを目にする。そこに確かにあった生活に心を打たれたという

完成した「福興応援ガーゼタオル」と寺田さん。南三陸を訪れた際、津波被害の荒涼とした風景の中、足元に残されていたスプーンを目にする。そこに確かにあった生活に心を打たれたという

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 タオル専門ECサイト「タオルはまかせたろ.com」でタオルの通信販売を手掛ける京都工芸(大津市唐崎1)が、おぼろタオル(三重県津市)と共同で「福興応援ガーゼタオル」を製造し、宮城県南三陸町志津川地区の仮設商店街「さんさん商店街」の各ショップに寄付する。

包材の裏面にはそれぞれの会社の「福興応援ガーゼタオル」への思いがつづられている

 京都工芸は震災復興活動として2011年より毎年3月11日~13日の3日間の売り上げを日本赤十字社、東北コットンプロジェクトなどに寄付してきたが、今年は3日間の売り上げで700本の復興支援タオルを作り被災地を支援する。

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 同社社長で「タオルソムリエ」の寺田元さんは2012年、高知で行われた講演会で同商店街で店を営むヤマウチの山内恭輔さんと出会う。その後、南三陸を訪問。まだまだ復興半ばの現状を目の当たりにする。そうした中、前向きに元気に生きる現地の人々の笑顔に逆に励まされたという。輸入品に押され元気の無いタオル生産の現場でも活力を持って取り組むことが大切と感じ、自社だけの取り組みではなくメーカーとともにタオルを使った支援の実現を考えていたところ、「おぼろ染めガーゼタオル」に出合う。

 タオルの製造を担当した「おぼろタオル」は創業105年の歴史を持つ国産タオルメーカーの老舗。商品名が社名にもなっている。かつてタオルの三大産地に数えられた三重で、自社一貫生産でタオル業を守り続けてきた。浴用タオルに最適な細い糸で織られた「おぼろタオル」には今も愛好者が多い。「独自の製造法で織りあげる優しいガーゼタオルこそ復興支援に適したタオルだと感じた。一緒に被災地復興支援活動のコラボを申し出たところ快諾いただき、『福興応援ガーゼタオル』が完成した」と寺田さん。

 商品は2011年におぼろタオル社が震災支援に作ったガーゼタオル図柄に『南三陸』の地図の形を追加し、包材の裏面には各社の商品への思いがつづられている。「南三陸福興市」にちなみ「福興」の文字を商品名とした。「『おぼろ染めガーゼタオル』は『おぼろタオル』が守ってきた『文化が織り込まれているタオル』。『タオル』を売っていただくことで、お客さんとのコミュニケーションにもつながり笑顔の場づくりにつながればうれしい」と寺田さんはほほ笑む。

 4月18日には寺田さんとおぼろタオル社の担当者が現地を訪問。さんさん商店街で寄贈式が予定されている。

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