滋賀県立近代美術館(大津市瀬田南大萱町、TEL 077-543-2111)で7月6日から、漫画家・イラストレーター・絵本作家佐々木マキさんの企画展「佐々木マキ見本帖」が開催される。
佐々木さんは1946(昭和21)年神戸生まれ。1966(昭和41)年「ガロ」で漫画家デビュー以来、「朝日ジャーナル」などでも前衛的・実験的と呼ばれる漫画を発表し続けた。1973(昭和48)年には絵本「やっぱりおおかみ」を発表し絵本作家としても活躍。村上春樹さんらの小説の挿絵も担当し、シュールでクールな不思議世界を展開してきた。約45年間にわたる創作活動を振り返る初めての同展。漫画・絵本の原画のほか、挿絵や装丁画・版画・写真・フィギュアなど約200点を展示する。同展オフィシャルカタログ(2,100円)のほか、絵本やグッズも販売しており、今年4月より全国を巡回している。
佐々木さんは「風景・色彩すべてが架空の世界。どんな色でどんな服装にしようかなど考えるのが楽しい。人と同じものなら誰でもできる。自分にしか作れないものを作りたい」と意欲を見せる。「映画なども1930年代~1940年代が好き。1920年代をイメージした作品も多い」と微笑む佐々木さん。漫画の一コマにビートルズが登場するなど、音楽やファッションにも造詣が深い。
期間中、関連イベントも企画。スペシャル対談「佐々木マキの作品世界」では佐々木さんと主催者のメディアリンクス・ジャパン(こどもの本WAVE代表)の穂積保さんが登場し、終了後にはサイン会も予定する(7月27日14時~15時30分。事前申し込み制)。詳しくは同館ホームページで確認できる。
開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(7月15日は開館、翌16日休館)。観覧料は、一般=950円(前売り750円)、高大生=650円(同500円)、小中生=450円(同350円)。9月1日まで。