一般社団法人日本昔ばなし協会と日本財団が取り組む「海ノ民話のまちプロジェクト」は、2025年2月2日(日)、滋賀県近江八幡市にて琵琶湖の内湖である西の湖を舞台に制作したアニメ「観音正寺の人魚伝説」の上映会とフィールドワークを開催いたしました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環で実施しています。
<観音正寺の人魚伝説>
滋賀県近江八幡市の海ノ民話アニメーション「観音正寺の人魚伝説」や近江八幡市にまつわる情報はこちらからご覧いただけます。
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https://uminominwa.jp/animation/81/
海ノ民話アニメーション「観音正寺の人魚伝説」のYouTube
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https://www.youtube.com/watch?v=px1NXE9E3I8
当日レポート(上映会)
上映会・フィールドワークには応募で集まった地元の小学生16人とその保護者が参加しました。地元の湖に聖徳太子が訪れ人魚に出会ったという内容に、子どもたちは興味津々。沼田監督からのビデオメッセージでは、事前に質問があった「どうやってアニメを作るのか」という質問に対して、たくさんの人が関わって作られていることが語られました。参加児童はアニメを見て「魚を独り占めしようとしてバチが当たった。魚を大事にしたい」という感想が出ました。
また、人魚伝説が伝わる観音正寺の住職、岡村遍導さんに寺に伝わる人魚や聖徳太子のお話をいただき、絵巻や伝承として「教え」が数多く伝わっていることが話されました。西の湖の景色など故郷の風景は、大人になったときに心の支えになると語りかけました。郷土料理を伝える活動をされている大野きよ美さんからは、自身が子どもだったころの安土地域のお話をしていただきました。今より多くの内湖がこの地域にはあり、漁業も盛んで舟が身近な存在であったそうです。子どもたちはもちろん、保護者の方々も興味深く頷いていました。
当日レポート(フィールドワーク)
人魚と出会った西の湖を体感するために、船に乗り込み自然学習を行いました。この日は風もなく穏やかな湖面をのんびりと堪能しました。
西の湖に群生している葦は魚や鳥の住みかとなるほかに、人も屋根や家具に活用していました。「権座(ごんざ)」と呼ばれる舟でしか行けない湖上の田んぼがたくさんあったことや、「スクモ」と呼ばれる湖の泥を乾燥させた燃料を生活で使っていたことなど、西の湖と地域の密接な関りが語られました。今では少なくなったそうした文化を学ぶことができました。
<イベント概要>
<団体概要>
団体名称:一般社団法人日本昔ばなし協会
URL:https://www.nippon-mukashibanashi.or.jp/
海ノ民話のまちプロジェクト
「海ノ民話のまちプロジェクト」は、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として実施するもので、「海との関わり」と「地域の学び」を、子どもたちに伝え語り継ぐことを目的としたプロジェクト。
日本中に残された海にまつわる民話を発掘し、その民話のストーリーとその民話に込められた「思い」「警鐘」「教訓」を、親しみやすいアニメーションにして、次の世代を担う子どもたちへ、そして、さらに未来へと語り継いでいきます。
公式サイト https://uminominwa.jp/
公式Youtube https://www.youtube.com/channel/UCi0_5K6G1yYKYgBL9AFjeGQ
X(旧Twitter)https://twitter.com/uminominwa
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/