信楽焼の新鋭作家、水垣力さんの個展が9月22日より、瀬田・唐橋にある「ギャラリー唐橋」(大津市唐橋町、TEL 077-537-2753)で開催されている。
水垣さんは1964年、京都市生まれ。30歳まで会社員として勤務していた異色の陶芸家で、「陶芸の魅力に引き込まれた」(水垣さん)と1994年から叔父で陶芸家の故・山本貞夫氏に師事し、2000年に信楽の神山で「力窯」を築窯した。
水垣さんの作品は、独自の個性をもつ良質の信楽土を素材に、古来より受け継がれてきた伝統と新しい感性が宿る独創的な作風。素朴で温かみのある作品として京阪神の懐石料理店などで使われているほか、全国各地で個展を開催し作品を発表している。
同展では、今年仕上げた茶器や酒器、花器など102点を展示・販売する。作品にはそれぞれ「宙」「滝」「ダイヤモンドヘッド」などの作品名が付けられ、「昨年8月に生まれた長男の誕生をイメージして作った」(同)という花器は「生(せい)」と名付けた。
水垣さんは「人に何かを伝えられ創造性を感じてもらえるような作品を作り続けたい。より多くの方に見ていただき土の温もりを感じていただければ」と話す。
開催時間は11時~19時(最終日は17時まで)。今月30日まで。