滋賀科大学(大津市瀬田)で10月8日・9日、がん患者やその家族を支援する「リレー・フォー・ライフ・ジャパン滋賀医科医学」が開催される。
リレー・フォー・ライフは、がん患者や家族、医療従事者、支援者らがタスキをつなぎながら夜を通して会場を歩き交流を行うチャリティーイベント。「がん患者は24時間がんと向き合っている」という思いを共有し支援するために「祝う・しのぶ・立ち向かう」という3つのテーマを掲げる。
現在世界6000カ所で開催されており、日本でも昨年は49地区で実施。滋賀でのイベントは医学科の学生、看護学生が中心となり構成されており、学生が主体となって大学でリレー・フォー・ライフが開催されるのは日本で唯一。
当日はリレーウオークのほか、がんを乗り越えた人の生の声を届ける時間やクイズ、演奏などのステージイベント、飲食や無料診断のブースなども設置。日が暮れてからは病院に入院している子どもたちから預かったメッセージ入りの袋にライトを入れ、ともすルミナリエなども展示する。
「医療従事者としてがん患者を支える立場になる者としてこのイベントを開きたい、という昨年の代表の思いがあり、所属しているサークルのつながりで自分も一緒に参加したのが初めて」と話すのはリレー・フォー・ライフ・ジャパン2017実行委員長の宮嶋祐輔さん。
昨年参加して驚いたのは、がんサバイバーの人たちの気さくさだったという。「病気になるとできなくなったことに目が行きがちになってしまう。でも参加している人たちの何ができるかを見つめ直す姿が印象に残っている。1年ぶりの再会を喜び合い、がんで亡くなった人をしのび、そしてがんの予防や検診を参加している皆で啓発していく。自身が実際に参加しがん患者の方への印象が大きく変わったこともあり、今年も続けたいと感じた」と話す。
「私たちは2分の1が何らかのがんにかかり、3人に1人ががんで亡くなっている。患者だけではなく、家族や支援者、地域の人たちにも、もっとがんについて知ってもらい、このイベントが地域全体で支えていけるきっかけにれば。特に若い世代にもがんに関する情報の発信拠点として、このイベントに関心を持ってほしい。自分や身近な人ががんになった時、相談先を知っているかいないかという違いはとても大きい。このイベントが相談口にたどりつける糸口になれば」と話す。
開催時間は10月8日12時~。入場無料。リレーイベントは個人参加も団体での参加も可能、8月末まではブース出店も募集しており、ホームページで申し込みを受け付ける。集まった寄付金は運営費を除き全額を日本がん協会に寄付、がん患者支援やがん制圧プロジェクトに充てられる。