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大津市でレベル3相当の自動運転バス実証実験 客を乗せ走行

大津市が実証実験を始めた自動運転バス

大津市が実証実験を始めた自動運転バス

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 大津市は自動運転バスの実証実験を11月3日から8日まで、JR大津駅(大津市春日町)からびわ湖大津プリンスホテル(大津市におの浜)の区間で実施している。

緊急時以外はハンドルを持たない運転手

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 運転手が乗車し、走行、ブレーキなどを自動でする「レベル3相当」の自動運転で、大津駅から中央通りを走り、琵琶湖ホテル(大津市浜町)の入り口ロータリーを回り停車。その後、湖岸道路を走り、プリンスホテルまでの約3キロを走行する。1日6往復12便を運行。運転手はハンドル操作をせずに、ハンドルの下に手をそえて待機する。ウインカーや車線変更も自動でするが、シフトチェンジや信号、不意の飛び出しへの対応は運転手が手動で対応する。

 大津市交通戦略室の長谷川祐介さんは「途中、街路樹に阻まれてGPSを受信できない区間は手動で運転するなどの課題はあるが、全国に先駆けて交通量のある道路での実証実験をしている。来年度の実用化を目指して、実際に自動運転バスを走らせたい区間で実験している」と説明。運行を担当している京阪バスのスタッフは「今年3月に実験をしたときは速度が20キロまでしか出せなかったが、今回は40キロで走行できた。ロータリーを回ったり、バス停に寄せて停車したり、前回できなかったことができるようになって、バスの進歩に驚いている」と話す。

 大津市民から乗車モニターを募集し、3日には約200人の市民が乗車した。4日に乗車した大津市内の夫婦は「高齢で運転免許を返納した。普段車がないと大変なのでバスの路線を増やしてほしい。今回乗車してみて、機材がたくさん載っていて人が乗るスペースが少ないと感じた。速度の面でも、まだ実用化までには時間がかかりそう」と話した。

 長谷川さんは「超高齢化社会において、移動手段の確保は重要な課題。大津駅からプリンスホテルまでは以前は路線バスが走っていたが、今は走っておらず、自動運転バスで復活させたい。課題を解決して実用化へつなげたい」と話した。

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