新型コロナウイルスの影響による休校で余った給食の材料で使ったランチを、イタリア料理店「Orpo(オルポ)」(栗東市下鈎)が提供している。
休校措置で県内の給食センターにはたくさんの食材が残された。フードロスをなくす活動をしている「フードバンクびわ湖」の共同代表の堀豊さんが各市の給食センターを回り、食材を集め、必要とする施設に寄付している。堀さんは「6市の給食センターの余剰食材をいただいて、冷凍庫も満杯になってしまった」と話す。
堀さんのフェイスブックで知ったオルポ店主の高橋雄一さんは「食材のロスを減らし、休校中のお母さんの負担も減らしたい」と余剰食材を受け取り、店で提供することを決めた。鶏肉と野菜のリゾット、イカフライのトマトソースをキッズランチとして250円で提供。売り上げの一部をフードバンクびわ湖に寄付する。
高橋さんは「フードバンクびわ湖さんはボランティアなので、どこかがしんどいだけということになるのは気持ちがよくない。皆が少しでも明るくなれる活動がしたいと思った。飲食店で提供することでフードロスを減らせて、寄付することでフードバンクさんの活動も応援できる。さらに、休校中の子どもの食事に困っているお母さんの助けにもなる。いい循環が生まれればうれしい」と話す。
自宅で食べたいという声に応えて、テークアウトも始めた。高橋さんは「仕事の合間に子どもの食事を取りに来て、自宅にいる子どもに渡し、仕事に戻るお母さんもいる」と話す。
前日までに予約が必要。提供は3月末までを予定しているが、食材がなくなり次第終了する。