水生植物公園みずの森(草津市下物町)のスイレンが見頃を迎えている。
琵琶湖岸の烏丸半島にある同園は、「植物と人、水と人のふれあい」をテーマに、スイレン、ハス、ハナショウブなどの水生植物を展示している。新型コロナウイルスの影響で4月11日から6月1日まで休園していた。広報担当の濱中真理子さんは「休園中も花は育つ。先が分からない状況で、植物の手入れをしてきた。温室のサボテンを入れ替えたり、装飾を替えたり、いつ開園してもいいように準備した。水生植物は6月から8月にかけて見頃を迎えるものが多いので、一番見てもらいたいものが見せられないかもしれないと思っていた」と振り返る。
6月2日にマスク着用、検温、消毒などの新型コロナウイルス対策をして開園。濱中さんは「再開後、常連さんが来園して、展示の変化に気付いてくれたのがうれしかった」と話す。同園で栽培している100種類以上のスイレンが見頃を迎え、9日に「スイレン展」を始めた。耐寒性スイレンは公園内の花影の池、スイレン水槽、コミュニティ広場に展示。濱中さんは「思った以上にたくさんのお客さんにスイレンを見てもらえてうれしい」と話す。日本に自生している唯一のスイレン「ヒツジグサ」や香りのよい「コロラド」などのスイレンが訪れた人の目を楽しませている。スイレンをハート形に配置した写真スポットも用意した。
熱帯性スイレンはアトリウム(温室)に展示。スイレンが展示されている水槽の周りに高低差があり、スイレンを上からだけでなく、水面の高さからも見ることができる。水面の高さにカメラを構え、水面に映る「逆さスイレン」を撮影する来園者も。
濱中さんは「スイレンはにおいがないと思われているが、オレンジのような爽やかな香りのものや、バラのような強く甘い香りのものもある。高い位置に展示してあるので、スイレンの香りも感じてほしい」と話す。
「耐寒性スイレンは昼過ぎに、熱帯性スイレンも15時ごろには花が閉じていく。午前中に鑑賞していただければ」と呼び掛ける。
開園時間は9時~17時。月曜休館。スイレン展は今月28日まで。