Bリーグ1部の滋賀レイクスターズは9月22日に守山市民体育館(守山市三宅)で開催されたリーグ開幕前のテストゲームで名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦した。
滋賀レイクスターズを支援する「LOOK UP 2020 FUND」サポーターを招待したテストゲームで、111人が来場した。新型コロナウイルス対策として客席の間を開け、応援の声出し禁止で行われた。滋賀のスターターは村上駿斗選手、ウィル・クリークモア選手、狩俣昌也選手、晴山ケビン選手、今川友哲選手。名古屋のスターターは、昨シーズン滋賀に在籍した狩野祐介選手、齋藤拓実選手、ジェフ・エアーズ選手と安藤周人選手、菊池真人選手。
試合は、名古屋の齋藤選手を中心にボールを回され得点されるも、滋賀の伊藤大司選手、今川選手が3ポイント(P)シュートを決めるなど、追いすがる。前半を30対38の8点差で折り返す。
3クオーター(Q)開始早々、クリークモア選手が4つ目のファウルとなり、ファウルトラブルに見舞われる。ターンオーバーから名古屋に速攻を決められ、徐々に点差が開き、3Q終了時点で49対66と17点差となる。4Qは、クリークモア選手が名古屋のファールを誘い、フリースローを確実に決める。ボールを回し、選手がよく動き、フリーになったクリークモア選手や今川選手が3Pを決めるなど、チームで得点を重ねるが、3Qの得点差が響き、70対84で敗戦した。
滋賀のショーン・デニスヘッドコーチは「外国籍選手が(新型コロナウイルスの影響で来日できず)少ない中、選手はやるべきことをしっかりやってくれた。試合を通して成長している。一歩一歩前に進んでいる。(19日の)広島ドラゴンフライズ戦ではやらないといけないバスケットができなかったが、そこからしっかり修正してステップアップできた。広島戦の後は皆さんに不安を与えたかもしれないが、修正して試合ができたことで、外国籍選手が合流したらどんなチームになるのかとわくわく感を与えられたと思う」と選手の成長を褒めた。
「課題はたくさんあるが、開幕までにしっかり修正することはできない。昨シーズンもそうだったが、シーズンを通して求めるチームになれるよう成長していく。毎日、スモールステップでいいので、必ず何かステップアップするということにフォーカスしたい。コーチとして重視しているのは、一つ一つのプロセスがちゃんと正しいやり方でできているか。そこを求めていれば、結果もついてくる」と話した。
キャプテンの狩俣選手は「プレシーズンゲームをやっていく中で出てきた取り組むべき課題ができた。コーチはいつも『いい家を建てるために土台を作ろう』と言っている。ディフェンスが土台。ディフェンスが少しずつ良くなっているのを感じる。オフェンスでも、練習でやってきたことができている時間帯が増えている。相手に流れが行きそうな場面でボールをしっかり動かしてフリーの選手を作って外からオープンシュートをリズムよく打てた」と振り返った。
今後のチームについては、「良くなっていることは間違いない。一人一人も、チームとしても成長しているが、B1リーグで戦うためにはまだやらなくてはいけないことがたくさんある。外国籍選手が合流したらチームとしてのスタイルも変わっていくが、今取り組んできていることを信じて、自分を信じて、プレーヤーを信じて、チームを信じて続けていく。簡単なことではないけれど、シーズンのどこかでよくなると信じている」と話した。
昨シーズン滋賀に在籍した齋藤選手とのマッチアップについては「純粋に楽しかった。去年のいい思い出も悪い思い出も共有してきた仲間。またバスケットボールができて、元チームメートと競い合うのは楽しかった。負けず嫌いなので改めて負けたくないと思った」と話した。
相手チームの外国籍選手とマッチアップし、3ポイント4本を含む14得点を挙げ、ディフェンスでもオフェンスでもチームに貢献した今川選手は「チームが動いてくれて、僕がオープンになって、しっかり決めきれたことがよかった。皆が役割を果たして、空いた人が打つというので、今日はたまたま僕にボールが回ってきた。ディフェンスはルールを守って、相手にやらせたくないことをやらせないというのを1試合通してやり続ければ、こちらのリズムでバスケができる。外国籍選手にフィジカルでは勝てないので勝とうとせずに、行ったほうがいいか、行かない方がいいかの判断の部分を修正してシーズンに入りたい」と話した。
デニスヘッドコーチについては「選手にパッションを持ってやってくれている。『バスケットが好き』というのが分かるコーチ」と話した。