見る・遊ぶ

滋賀レイクスターズ、東地区1位の宇都宮に大金星 チームで守り切り勝利

「チームのために何ができるのか考えた」と、13日に31得点の活躍を見せたジョーダン・ハミルトン選手

「チームのために何ができるのか考えた」と、13日に31得点の活躍を見せたジョーダン・ハミルトン選手

  • 15

  •  

 Bリーグ1部の滋賀レイクスターズは12月12日・13日、ウカルちゃんアリーナ(大津市におの浜)で開催された2020-21シーズン第13節で宇都宮ブレックスと対戦し、1勝1敗だった。滋賀は8勝13敗で西地区7位。5位・6位の信州と島根に勝率で並んだ。

2シーズンぶりの先発出場となった伊藤大司選手

[広告]

 12日は立ち上がりから両チームともハードなディフェンスで得点を許さず、1クオーター(Q)16-16と互角の戦い。2Qも滋賀がリバウンドを連続で拾い、得点につなげるなど宇都宮相手に食らいつく。2Q残り2分54秒、ディフェンスやリバウンドで貢献していた晴山ケビン選手が負傷退場すると、残り時間で宇都宮に10得点され、31-39とリードされて前半を折り返す。

 3Q、前田怜緒選手の得点などで3度追い付くも、要所で3ポイント(P)シュートを決められ、53-64。4Q、ジョナサン・オクテウス選手が3連続で3Pシュートを決めるなど追いすがるが、4Q、宇都宮のフリースローは13本だったのに対し、滋賀は0本。いら立ちを抑えきれなかったジョーダン・ハミルトン選手が精彩を欠き、テクニカルファウルでファウルアウト。75-86で敗戦した。

 13日、けがの晴山選手は欠場し、伊藤大司選手が2シーズンぶりの先発出場。12日14得点とキャリアハイを更新した前田選手がオフェンスリバウンドから得点を決め、スタート。シーソーゲームとなるも、1Q終了間際に村上駿斗選手の連続スチールからの得点で27-21とリードする。

 2Q、5分以上、シュートを打つが入らない時間帯が続き、宇都宮に連続でフリースローを与えてしまう。流れが宇都宮に傾きそうになるが、伊藤選手がチームメートを鼓舞し続ける。宇都宮のLJ・ピーク選手の得点で逆転されると、ショーン・デニスヘッドコーチがタイムアウトを取る。タイムアウト明け、狩俣昌也選手からのパスを受け、頓宮裕人選手が今シーズン初となる3Pシュートを決める。オクテウス選手も得点し、40-36とリードを守って前半を終える。

 3Q、ハミルトン選手の3P、狩俣選手のタフショットなどが決まり、リードを広げる。残り3分34秒には宇都宮のゴール下で落ちたボールをハミルトン選手が拾い、前田選手にパス。前田選手が速攻を決め、10点差。オクテウス選手は得点を決め、ファウルでバスケットカウントとなりそうな場面でもファウルとならず、いら立ちから「AND1」と叫びながらも、諦めずにゴールにアタックし続けた。3Qだけで25-15とリードを広げ、65-51で最終Qへ。

 4Q、ターンオーバーから宇都宮に速攻を決められそうになるも、伊藤選手がスチール。宇都宮の速攻を止めるためのファウルなど、伊藤選手の判断の良さで宇都宮に流れを渡さない。その後も村上選手がオフェンスリバウンドから得点を決め、宇都宮の反撃を許さず、2桁リードを保つ。ハミルトン選手、アンガス・ブラント選手のダメ押しの得点で点差を広げ、87-73で滋賀が東地区1位の宇都宮に快勝した。

 滋賀のショーン・デニスヘッドコーチは「一番の目標は本来やるべきバスケットをするということ。今日はそれができた。昨日はフリースローをもらうのが少なかったが、諦めずにアタックし続ければフリースロー数にも表れると選手に話した。宇都宮さんのような相手にもバスケットができるということを見せられた。これからもっと勝ちを届けられるチームになると思う」と話した。

 2週間の中断後、再開した試合で失点が多かったが、73得点に抑えられたことについては「今まで練習でできて、試合で成功したときは、何ができていたかを映像で確認した。ディフェンスで重要なのは、相手がやりたいことを楽にさせないこと。選手がしっかりとプレーしてくれた。宇都宮のフィールドゴールパーセンテージが40%というところでスタッツにも表れている」と話した。

 頓宮選手については「ここ3試合、ステップアップしてくれた。特に3Q終わりから4Qの入り、試合の大事な場面でいい貢献してくれたからこそ勝ちにつながった」と評価した。

 12日は8得点だったが、13日に31得点し、勝利に貢献したハミルトン選手は「昨日、自分のパフォーマンスがひどくて悔しくて眠れない夜だった。このチームのために何ができるのか、何をすべきか、どうすれば勝てるのか考えた。トップの宇都宮さんにこのような試合ができてよかった」と振り返った。

 12日と13日の違いは「オフェンスの部分でアタックしていくところが違った。自分たちの求めるコールがもらえずにフラストレーションがたまってプレーに響いてしまった。来日前から、このリーグでは簡単にファウルがもらえないことは聞いていた。それを思い出して自分のすべきことを再確認した。チームを引っ張ることができてよかった。勝ちをモチベーションとして、もっと前を見て成長していきたい」と話した。

 狩俣選手については「素晴らしいリーダーシップを持っている。声を掛けて、自信を持たせてくれる。お手本としてプレーでチームを引っ張ってほしいと言ってくれている。チームに求められることにフォーカスしてやっていきたい」と話した。

 2シーズン、1年8カ月ぶりの先発出場となった伊藤選手は「12月に入ってから、チームとしてディフェンスが機能していなかった。練習してきたが、試合でできていなかった。昨日もいい成長ができたが、昨日よりもチームとして成長できた結果が勝ちにつながった。ベンチスタートのときは試合の流れ、ストロングポイント、ウイークポイントを見極めて試合に出ることが多かったが、先発なので、チームにエネルギーを与えようと意識した。マサ(狩俣選手)と一緒に出て2ガードなので、試合のコントロールは任せて、ディフェンスでハッスルして、若手選手に背中で見せようと意識してプレーした」と話す。

 要所で宇都宮の勢いを止めたプレーについては「今シーズン、チーム、コーチから求められていることだと思う。メンタルの部分、ハッスルやスマートにファウルを使うことで、チームを勢いに乗せることや、逆に相手を勢いに乗らせないことを意識してプレーしている」と振り返った。

 チームについては「年齢だけでなく、経験も若いチーム。ビッグウィン(11月8日アルバルク東京に勝利)の後、バタバタして負けが続いた。12月はやるべきディフェンスができなかったが、今日、チームとして成長した。今日のような試合をコンスタントにできるかが課題。できるのは結果として出ているので、狩俣選手と僕がベテランとして引っ張っていく。メンタル的に準備ができるかが大事。ポテンシャルのあるチームだと思う」と話した。

 若手選手については「レオ(前田選手)はアグレッシブに攻めて、できると感じている。一皮むけたと思う。頓宮選手は何をすべきかを理解して、オフェンスリバウンドをしている。すごく真面目で、求められることをやっている。言われたことを遂行している。若手選手は、まだまだできると思っているので、スタッツ以外のところで、ディフェンスやハッスルプレーを頑張ってほしい。ミスを恐れずに、やらずに交代させられるのではなく、やって失敗して後悔しろと言っている。どれだけ響いているか分からないけど、レオはあの大きい目を見開いて聞いてくれているので、アドバイスは続けたい」と話した。

 狩俣選手については「オフシーズン、いろんな選手が抜ける中、お互いに残ると決めて、心と心でつながっていると思っている。大好きで、信頼している」と話した。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース