守山市出身で元Jリーガーの村田和哉さんのサッカースクール「未来スタジアム」の体験会が4月9日、守山市民運動公園スポーツ広場(守山市三宅)で開催された。
村田さんは2006(平成18)年に野洲高校(野洲市行畑)で全国高校サッカー選手権優勝を経験。大阪体育大学を経て2011(平成23)年セレッソ大阪に入団。2013(平成25)年から2019(平成31)年まで清水エスパルス、2019年から柏レイソル所属。2019年はアビスパ福岡、2020年はレノファ山口に期限付き移籍をしていた。2021年1月31日に柏レイソルとの契約が終了し、現役を引退した。
村田さんは中学と高校の教員免許を持ち、現役時代から「夢授業」として小学校に出向き、自身の経験を話すなど子どもたちとの交流を大切にしてきた。「プロ選手としての10年間の経験を子どもたちに直接伝えたい」と、地元の守山市でサッカースクールを始めた。9日は県内の小学4年から6年の13人が参加し、村田さんから指導を受けた。
自身が10歳の頃に井原正巳さん(当時横浜マリノス)に会い、プロになることを決め、2019(平成31)年には井原さんがヘッドコーチを務める柏レイソルに加入した経験から、「子どもたちが大人になるころにはトップチームをつくりたい。僕は10歳の時に井原正巳選手に会い、20年後一緒に仕事をした。子どもたちにプロの選手になるという夢を与えられたら」と、滋賀にJリーグチームをつくる計画をしている。
サッカーの練習のほか、地元企業の訪問や市内の経営者による講演、市内の名所を訪問する地域交流も予定している。村田さんは「将来、あらゆる分野リードするような人材を育てたい。Jリーガーになって気づいたのは、サッカーだけでなく何かほかのこともしていたらよかったということ。子どもたちは見えている世界しか知らないが、世の中には料理人や経営者、政治家などいろいろな仕事がある。子どもたちに早い段階であらゆる選択肢を見せてあげたい。サッカーだけをしてきて、プロになれなかったときに夢が無くなるのではなく、ほかの世界も知り、10年後、20年後に滋賀をリードする人材になってもらいたい」と話す。
「数年後、ノートを開いた時に、僕の言葉は響かなかったけど、この経営者の言葉が響くということがあるかもしれない。サッカーの楽しさと共に、人生を切り開くヒントも与えていければ」とも。
体験会に参加した保護者は「Jリーグで活躍した人がこんなに近くにいるということを知って、子どもたちがプロになりたいと思う機会になると思って参加した。サッカーだけでなく、社会性のある子に育ってほしい」と期待を寄せる。
体験会は4月16日・23日・5月13日・14日・27日・28日に守山市民運動公園で開催される。6月から毎週金曜に守山市内のグランドで開校予定。