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大津のWEF技術開発がもみ殻からシリカ抽出 農業分野での活用に期待

シリカを持つWEF技術開発社長の青山さん

シリカを持つWEF技術開発社長の青山さん

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 WEF技術開発(大津市堂)が10月21日、短時間でのもみ殻からのシリカ(二酸化ケイ素)抽出に成功したと発表した。

もみ殻から抽出したシリカ

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 同社は、工場設備のメンテナンス事業をしていたアオヤマエコシステム(大津市堂)が2016(平成28)年、水処理・廃棄物リサイクル事業部を分離独立させ設立。空気中の酸素から活性酸素を作り廃棄物の処理に利用する技術を開発し、琵琶湖の水草の堆肥化などに使ってきた。

 シリカの抽出には、同社が5月、販売を始めた装置で、リサイクル処理ができない汚れたペットボトルやプラスチック容器、医療廃棄物などを活性酸素を利用して有機物を消滅させ無機物のみを残す「ZEROSONIC(ゼロソニック)」を活用。もみ殻からシリカを取り出せないかという問い合わせを受け、試験装置の製作に取り掛かった。

 シリカには結晶シリカと非結晶シリカがあり、石英から作る結晶シリカが広く使われていたが、発がん性物質と認められ、2017(平成29)年に労働安全衛生規則の危険物質の4章で規制された。植物にしか含まれていない非結晶シリカの需要が高まったが、抽出には酸や燃焼などの処理にに手間や時間がかかる問題があったという。「ゼロソニック」にもみ殻を入れ、有機物のセルロースを消滅させシリカを残すことで、短時間でのシリカ抽出が可能になった。コストも低いという。

 米作りでは、ぬかともみ殻が残り、ぬかの利用は進んでいるが、もみ殻は廃棄物として処理され、処理コストがかかっていた。同社社長の青山章さんは「来年初めには装置の販売を開始する予定。もみ殻をシリカに変えて利用できれば、もみ殻を原料資源にできるかもしれない。地産地消でシリカを循環させるシステムを作れないかと考えている」と話す。

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