Bリーグ1部の滋賀レイクスターズが2月18日、森林吸収J-クレジット(びわ湖カーボンクレジット)購入記念証授与式を開催した。
授与式に出席した滋賀レイクスターズの釜渕社長、柏倉キャプテン、金勝生産森林組合の澤さん、千代さん、坂口さん
J-クレジットは、二酸化炭素の削減量や森林による吸収量を「クレジット(排出権)」として認証する国の制度で、企業がクレジットを購入して、排出する二酸化炭素を相殺する仕組み。2021年から滋賀県で生み出されたクレジットを「びわ湖カーボンクレジット」と名付け、県内の二酸化炭素排出量を2050年までに実質ゼロにすることを目指して、滋賀県が活用を促進している。
滋賀レイクスターズは、今シーズンからクラブ独自のSDGsプロジェクト「L-STARs」に取り組み、ホームゲーム開催時の二酸化炭素削減を活動の一つに掲げている。2021-22シーズンのホームゲーム開催時の電力使用によって排出される二酸化炭素12トンに相当するびわ湖カーボンクレジットを、金勝(こんぜ)森林生産組合から購入することで、カーボン・オフセット(二酸化炭素排出実質ゼロ)に取り組んでいる。
授与式では、滋賀レイクスターズの釜渕俊彦社長、キャプテンの柏倉哲平選手が出席し、金勝生産森林組合の澤幸司組合長から釜渕社長にヒノキの間伐材で作ったびわ湖カーボンクレジット購入記念証が渡された。澤さんは「若い人の林業離れを食い止めるためにも、森林の持つ機能をビジネス化する必要があり、4年前からJ-クレジットに取り組んでいる。山の整備にはお金がかかり、放置された山では樹木の二酸化炭素吸収能力が下がる。クレジット制度で頂いたお金で山の整備をしたい。レイクスターズがカーボンクレジットを購入してくれることで、若い人も環境問題や林業に関心を持ってもらえることがうれしい」と話した。
釜渕社長は「購入で終わりではなく、ここからがスタート。県民を巻き込んで大きな取り組みにすることがレイクスの役割。発信することで多くの人に賛同してもらって実際に行動に移してもらえるようにレイクスが率先していく。二酸化炭素削減にも、啓発にも取り組んでいきたい」と話した。
柏倉選手は「プロバスケットボール選手として、滋賀の素晴らしい環境を守る活動にこれからも力を尽くしていきたい」と話した。
金勝生産森林組合のカーボンクレジットを購入したのは滋賀レイクスターズで23社目。金勝生産森林組合の千代平一郎さんは「イベントや試合など、人が行動することに伴い、車の移動や照明、熱源の使用などによって二酸化炭素が排出される。レイクスターズがカーボンクレジットを購入することで、二酸化炭素の排出について広く知ってもらえる機会になる」と話した。
3月5日・6日にウカルちゃんアリーナ(大津市におの浜)で開催の22節琉球ゴールデンキングス戦では、びわ湖カーボンクレジットの取り組みをPRするためにエコバッグの配布を行う。アリーナ周辺のごみ拾い、廃食用油の回収なども行う。