Bリーグ1部の滋賀レイクスが11月26日・27日、YMITアリーナ(草津市野村)で名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(DD)と対戦した。
26日は1クオーター(Q)に9-38と大きくリードされる。2Qはルーキーの星野京介選手が3ポイント(P)シュートを2本決めるなど互角に戦うも、3Qで引き離され、55-98で敗戦した。
27日はスターターを入れ替え、全員200センチ未満の5人で試合に挑んだ。開始から強度の高いディフェンスで名古屋DDの攻撃を全員で抑え、ボールを奪い速攻から得点を重ねる。前節からヘッドコーチ代行として指揮を執る滋賀の保田尭之コーチは「それぞれのストロングポイントをチームの中で生かすのをコーチとして得意としている。(209センチの)デイビッド・ドブラス選手でなく、(198センチの)テレンス・キング選手を起用したのはフットワークが軽いから。名古屋DDの齋藤選手とビッグマンのところで仕掛けてくると予想していたので、相手のやりたいことをつぶすという意図があった。しっかり足を動かして自分たちのペースで走れるバスケットができればと思っていた。想像以上に手にボールを引っかけて(ボールを奪って)くれたことで、自分たちのバスケットができた」と振り返った。
2Q、名古屋DDの得点が続き、28-35とリードされた時に滋賀がタイムアウトを取ると、試合再開早々に相手ゴール下から3本のパスで狩野祐介がフリーで3Pシュートを決める。続いて森山修斗(なおと)選手、再度狩野選手が3Pシュートを決め、37-38と1点差で前半を折り返す。
3Q開始から名古屋DDのディフェンスに苦しみシュートが入らない滋賀に対して、名古屋DDが連続で得点すると、滋賀はタイムアウトを取る。ドブラス選手がスクリーン(オフェンス時、ボールを持っていない選手が相手ディフェンスを邪魔するプレー)をかけ、テーブス海選手からのパスを受けた狩野選手が3Pシュートを決める。タイムアウト後に得点が決まったことについて保田コーチは「アシスタントコーチのアイデアもあって、相手がチェンジングディフェンス(マンツーマンやゾーンディフェンスなど複数のディフェンスを使い分ける守備)をしてくるので、シンプルにプレーすることを伝えた。それがうまくはまった。祐介には入らなくてもオープンショットを打ち続けるようにとずっと言ってきた」と話した。
前半は互角に戦えていたが、後半は名古屋DDの強度を上げたディフェンスに対応できず、得点を抑えられた。名古屋DDが速攻から得点を重ね、滋賀は82-101で連敗となった。
保田コーチは「ボールを奪い走ることを体現できたのは大きな収穫。前半、速攻から20点以上取ることができた。次の大阪エヴェッサ戦につなげられる。40分にしっかり注力して自分たちのバスケットを見せたい」と話した。
狩野選手はこの日、7本中5本の3Pシュートを決めた。2020-21シーズンと2021-22シーズンに名古屋DDに在籍して2年連続3P確率でリーグ1となり、古巣の滋賀に戻ってきた狩野選手は「入らなくても打ち続けるのは自分の仕事。後輩たちにも『打ち続けろ』と日々伝えているので、その姿を見せることができて良かった」と振り返った。
草津市出身の森山選手は「地元なので盛り上がりや声援は自分の中に響くものがあった。それを力に変えてベストなパフォーマンスを出せるように、気負いすぎないように意識してプレーした」と話した。