雇用情勢の悪化、消費の低迷など景気悪化による暗い話題が多い中、タオルの通信販売を手がける京都工芸(大津市唐崎1、TEL 077-579-6662)の販売する「夢タオル」が人気を集めている。
同社は、全国的にも珍しいタオル専門ECサイト「タオルはまかせたろ.com」でタオルの通販を手がける。同社の寺田元社長は、昨年4月にタオルの歴史や品質基準・商品取り扱いの知識から、販売員としての管理業務に至るまで、タオルに関する幅広い専門知識が必要とされる「タオルソムリエ」の資格を取得し、「タオルの伝道師」として活躍している。
「夢タオル」は真っ白なタオルに地元の書道家が書いた「夢」という文字を特殊なプリント工法を使って加工し、文字には筆独特の濃淡を出すためのグラデーション加工を施す。2004年10月に商品化し、これまでWBC世界フライ級世界チャンピオンの内藤大助選手や地元の高校球児など多くのスポーツ選手にも届けてきた。
「皆さんの『かなえたい』と思い描く夢を書いてほしい」と寺田社長。自身も10年前から思い描いていた「夫婦でホノルルマラソン完走」の夢を昨年12月に見事にかなえた。「このような厳しいご時世だからこそ、夢や希望を失わず前を向いて進んでいきたい」と意気込む。「時代を反映するかのように注文が増えている。3月には50本まとめて購入していただいたお客様も」と販売にも注力。卒業シーズンなどにプレゼントしたり、クラブや会社の仲間、友人と購入したりする客が多いという。
寺田社長は「自ら夢を持って強く願えば必ず夢はかなうと信じている。『タオルソムリエ』として一人でも多くの方にこの『夢タオル』を持ってもらって夢をかなえるお手伝いができれば」と話す。「自分の次の夢は『夢を与え続ける長渕剛さんのためにコンサート用のタオルを作りたい』」とも。
価格は「末広がり」の888円。