滋賀県の特産物「アドベリー」を使ったスイーツを提供する「アドベリーフェア」が現在、びわ湖バレイ(大津市木戸)で開かれている。
ロープウエー山頂にある「グリルダイニング&バーHALUKA」ではアドベリーを使ったスペシャルスイーツを提供。滋賀県高島市安曇川で栽培しているアドベリーの冷凍生果実と、アドベリーのティラミス、アドベリーロールケーキなどのスイーツと、ボイセンベリーのビネガーコンポートを添えたサーモンマリネ、近江牛のローストビーフバーガーなどがセットになっている。
アドベリーは、数種類のベリーが交配された米国原産のボイセンベリー。2006(平成18)年の道の駅「藤樹の里あどがわ」の開店に合わせて、安曇川の名産品になるようにと、安曇川町(当時)がニュージーランド政府からボイセンベリーの苗を譲り受けた。安曇川の名から「アドベリー」と名付けられた。現在は安曇川地域の農家3軒のみが栽培しており、収穫できるのが6月中旬から7月ごろまでの約2週間しかないことから、「幻の果実」といわれている。
びわ湖バレイ営業部課長の柿本隆美さんは「アドベリーは非常にデリケートな果実で鮮度が落ちるのが早く、賞味期限は収穫後1日。生果実のままでの保存や流通が難しいことから、滋賀県内でも食べたことがある人が少ない。こんなにいいものがあるのに知られていないことがもったいないと思い、フェアを企画した」と話す。
「スイーツにするとアドベリーの酸味と甘みが合わさり、おいしい。冷凍の生果実をそのまま食べる機会も珍しい。私も、イベントを企画するまで果実を食べることができると知らなかった。生産者も少なくなり、皆さんにアドベリーのことを知らせないと滋賀県の名産品がなくなってしまうかもしれない。この機会に知ってもらえれば」と話す。
ロープウエーの山麓駅にある売店「びわ湖ストリート」では、アドベリージャムやアドベリーバウムなどの土産品も販売する。
料金はロープウエー往復券付きで4,800円。1日20食限定。ウェブサイトで事前予約が必要。7月2日まで。