石山寺で現在、梅の花が見頃を迎えている。
石山寺の境内にあった第三代座主で淳祐内供(しゅんにゅうないく)の住まい「普賢院」の跡地に梅の木を移植した第一梅園「薫(におい)の苑(その)」と、第二梅園「東風(こち)の苑」、第三梅園「水仙の苑」の3つがあり、紅梅や白梅、しだれ梅など、約40種400本の梅の木が満開を迎えた。
今年は例年と同じく1月に咲き始めたが、2月の気温が高かったことから、例年より早く今月24日ごろに満開となった。第三梅園近くのカンザクラも例年より早く咲き、参拝者の目を楽しませている。
境内では、紫式部をヒロインに据える大河ドラマ「光る君へ」の放送に合わせて「大河ドラマ館」「源氏物語 恋するもののあはれ展」が開催されている。紫式部が石山寺から琵琶湖に映る月を見て「源氏物語」を起筆したという伝説が「石山寺縁起絵巻」に描かれていることから式部ゆかりの寺としても知られる。同寺事務所のスタッフは「大河ドラマ館と梅の花の観賞を楽しめることから、今年は例年より参拝客が多い」と話す。
3月18日までは「梅つくし」として、境内に盆梅を展示する。期間中、寺周辺の店の一部が「梅おろし蕎麦(そば)セット」「揚げみたらし梅の香」「蕎麦薯蕷(じょうよ)」など梅を使ったメニューを提供する。