7~8世紀ごろの古代製鉄炉を原寸復元した源内峠遺跡(大津市瀬田)で2月18日、復元完成披露式典が開催され、前夜からの雪をかぶった復元模型が関係者らに披露された。会場では「万葉汁」も振る舞われ、関係者は完成までの苦労をねぎらい合った。
原寸大の模型は地元住民らで構成する「源内峠遺跡復元委員会」が、地域の資源として人の目に見える形にしたいと手づくりで復元に取り組んできたもの。一般的に発掘調査が行われた遺跡は調査終了後埋め戻されるが、同委員会の強い思いから遺跡の真上に復元模型を作ることが実現した。
同委員会の崎田孝行さんは「昨年の夏から取り掛かったが、完成を迎えられてうれしい。70歳を超えるメンバーばかりで苦労もあったが、好きだからやってこられた」と振り返る。
今後は同遺跡があるびわこ文化公園内で一般公開され、復元模型を生かした地元小学校の歴史教育や、体験学習の場としても活用していくという。