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大津・源内峠遺跡で古代製鉄炉を原寸復元-地元住民らが取り組み

復元された原寸大の模型。炉内の様子がわかるよう片側を断面構造にしている。

復元された原寸大の模型。炉内の様子がわかるよう片側を断面構造にしている。

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 びわ湖文化公園(大津市瀬田)にある源内峠遺跡で、地域の人々に地元の歴史をもっと知ってもらおうと、住民たちが中心となって古代製鉄炉の原寸大模型を製作した。都が大津に置かれたと伝えられる7~8世紀ごろ、国内最大級の鉄の生産地だったという。2月18日には復元を祝う完成披露会が行われる。

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 復元された製鉄炉は発掘調査で確認された4基のうち3基。模型からはここで鉄が製造された約50年間の技術の進歩が見て取れ、古代人が高品質な鉄の生産に、努力と工夫を繰り返してきたことがうかがえる。

 製鉄炉の復元にあたったのは地元住民らで作る「源内峠遺跡復元委員会」。設立後から遺跡を地域資源として生かす取り組みを行っており、これまでにも古代人の生活を体験できるイベントなどを催している。

 同委員会では源内峠も見つめ直してもらおうと、近くの古道を整備し案内板を設置。標高約140メートル、片道1キロほどの散策コースとなっている。この道を歩くウオーキング会に参加した住民の一人は「昔のことだが、こんな近くに大きな製鉄所があったなんて知らなかった」と驚いていた。

 原寸大模型と散策路の入り口は、龍谷大学瀬田キャンパス正門を少し下ったところにあり、地元小学校からの公募で名前が決まったマスコットキャラクター「瀬田の鉄ちゃん」が迎える。

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