大津市中心市街地の8商店街で3月2日、「東西学生落語大会」が開かれ、小雪舞う中、多くの人出でにぎわった。「第5回大津100円商店街」の一環。
2011年9月に大津中心市街地の活性化を目的に初めて開催された100円商店街は今回で5回目。菱屋町、長等、丸屋町、浜大津、八丁、京町未来図、大津駅前、中央銀座の8商店街を会場に約150の店舗や団体が参加。当日は約2万9000人(主催者発表)が、地元ならではの生鮮食品や加工品、サービスを楽しんだ。
今回で3回目の参加となるウカイ商店の鵜飼さんは「今回も多くの人に来場いただき、昔の商店街のにぎわいを思い出すような光景だった」と目を細める。毎回人気の「先着15人ダイヤモンド0.01カラット100円」のサヤマコレクションには販売開始前から列ができ、隣の「うどん、そば100円」の津ノ清には温かいそばを求めて終日行列が途切れなかった。
2回目となる「東西学生落語大会」には関西から阪大、関西学院大、京都産業大、京都女子大、京大の5大学が、関東からは青山学院大、早稲田大、慶応義塾大、駒沢大、東大の5大学が出場。計10大学が近隣の寺など5つの会場で予選を兼ねた「東西100円寄席」を行った。勝ち進んだ青山学院大、早稲田大、京都産業大、駒沢大、京大の5大学に敗者復活で勝ち進んだ慶応義塾大の6大学が「東西落研グランプリ」に挑んだ。会場の丸屋町商店街「大津百町館」は100人以上の観客で満員となり、笑いで包まれた。観客の投票で選ばれるグランプリには駒沢大が輝いた。
「落語大会」をプロデュースする寺田悠太さんは「昨年6月に第1回東西学生落語(関東から早稲田大が参加)、9月に関西学生落語と『落語大会』を続けてきた。今回は東京から5大学を招きグランプリを開催できた。各会場笑いで盛り上がった」と笑顔を見せる。5大学の招致のほか、事前の準備にも心血を注いだ。告知ポスターは大津市在住の日本画家、鈴木靖将さんによるもの。広重の「大津宿」をモチーフに描かれている。
地元浜大津の高田恵子さんは「昨年9月に始めて学生落語をみて面白く気に入った。学生さんの落語は一生懸命でかわいい。プロと違う面白さがある。関西の学生さんの落語で関西弁の良さもあらためて感じている」と振り返る。
「次回6月は、若手から社会人までを巻き込む10~50歳以上の『5世代落語』を、9月には『関西10大学』を実現したい」という寺田さんは「運営体制などで課題もあるが、『100円商店街』とともに大津を盛り上げていきたい」と意気込む。
「大津100円商店街」の次回開催は6月1日を予定。