大津まちなか大学大津祭学部の第8期開講式が6月2日、大津祭曳山展示館(大津市中央1)で開催された。本年度は21人が10月の大津祭本祭まで計9回にわたり、座学や実地研修で大津祭の伝統文化や実際の運営などについて学び10月の修了試験に臨む。
開講式では大津祭囃子歓迎演奏も行われ、本番さながらの雰囲気を味わった
同学部は大津祭の貴重な伝統文化を学び、体験することにより祭りやまちづくりを担う人材育成を目的に2006年に開設された。大津市とNPO法人「大津祭曳山連盟」が主催する。現在までに100人を超える卒業生を輩出。卒業生は「長柄衆」として祭りのガイドや運営ボランティアとして活動している。
開講式には受講生17人のほか、主催者、関係者、長柄衆のメンバーらが出席。学長(越直美大津市長)代理の茂呂治副市長、同NPO理事長で学部長の白井勝好さんのあいさつの後、大津祭囃子(はやし)方の会有志による歓迎演奏が披露された。引き続き第1回講座が行われ「まちの歴史」について大津市歴史博物館学芸員の木津勝さんを講師に招き、祭りの時代背景や大津のまちの変遷について学んだ。
キャンパス長の大津祭曳山連盟理事長中野敬さんは「学部の卒業生『長柄衆』が祭りの運営の大きな力になっている。さらに発展させていくためにも祭りを学びたい方々の協力が必要。今年からは講座カリキュラムにも『長柄衆』の意見を取り入れ、より深く学んでもらえるよう企画も見直した。頑張ってほしい」と期待を込める。
受講生の遠藤民雄さんは「千葉生まれの千葉育ち。会社を定年退職し第二の人生の場所として滋賀の大津を選んだ。歴史や石垣が好きだったのが大津に来た理由。大津は京都にも近く、生活に便利なのに身近に豊かな自然あふれるすてきな場所。大津祭は毎年観覧しているが、もっと祭りのことが知りたい、参加してみたいと思うようになり受講することにした」と笑顔で語る。