大津市和邇文化センター(大津市高城、TEL 077-594-8022)で10月12日、「『おいしい』を生きる力に変えて おむすびから生命を考える」と題した佐藤初女(はつめ)さんの講演会が開かれる。
佐藤さんは1921(大正10)年青森市生まれ。小学校教員を務めた後、ろうけつ染めの指導や普及に尽力する。1983(昭和58)年より、心に病や苦しみを持つ人を受け止める場所として自宅を開放し「弘前イスキア」を主宰。1992年、その活動に共感する人や助けられた人の援助もあり「森のエスキア」を設立し、訪れる人々に手料理を振るまい、共に生きる喜びを分かち合っている。
「湖の端(はた)の集い実行委員会」は「ごはん一粒一粒が呼吸できるように、生かされるように魂を込める」という佐藤さんから教わった方法で心のこもったおむすびを作る「おむすびの会」を開き、心を一つにしている。「かまどでご飯を炊くところからスタートし、最後は出来上がったおむすびをみんなで食べて分かち合う」という。講演終了後に質疑応答による「分かち合い」も予定する。
9月26日の実行委員会での「おむすびの会」に参加した大津市の勝田理恵さんは「1回習ってできると思ったが、うまく握れず、まだまだ分かっていなかったことに気付いたことがある。おむすびは手の腹の『たなごころ』で握るのだが『食べる人がおいしいと思えるように』と気持ちが入れば形も整うということが分かった」とほほ笑む。「優しく声を掛け合う温かい会の雰囲気に気持ちが豊かになる」とも。
同実行委員会代表で、経営する「カフェテリア結」で「おむすびの会」を開くのは「ブルーベリーフィールズ紀伊國屋」の岩田康子社長。「おいしいと思うこと、おなかを満たすためだが、心が満たされることが大事。心を病んでいる人も多い。どうしたら助けることができるのかと思うが自分の手でなせることがある」と熱意を語り参加を呼び掛ける。
開催時間は13時~16時。参加費は、一般=2,000円、高校生以下=1,000円。定員500人。チケットの申し込みは、メール(isukiakonohata@yahoo.co.jp)かファクス(077-594-2925)で、名前、住所、必要枚数を記載の上、同実行委員会まで。問い合わせは岩田さん(TEL 090-4296-6448)まで。